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目が覚めると、そこはどこかの部屋の一室で自分がベットにいることに気がついた。
でも、周りを見てもアオイの姿はなかった。
『お前が眠るまで傍にいてやるよ』
いつも寝る時に不安がる自分を気遣って傍にいてくれた優しさが、愛おしくて、恋しくて、胸をぎゅっと詰まらせた。
「…………」
自分の体は包帯が巻かれている。
おそらく、巻き込まれた時に受けた傷に誰かが手当をしてくれたようだ。
「……アオイ……さん…」
必死になって彼の姿を見つけた時には、もう未来は現実のものとなっていた。
街を救えなかった、人々を救えなかった。
アオイさんを救えなかった。
『ああ、殺してやるよ!!』
手を伸ばし、彼の名を叫んでも、彼には自分の声は届いていなかったのだろうと思った。
『アオイさん、だめーーー!』
結局、自分は役立たずなんだ。
その後悔が頭にめぐる。
「っ…っく……ぅう…」
声を押し殺して布団をかぶり、涙を隠した。
どこがいけなかったのだろう、というより、自分の行動全てが今では憎かった。
「チアキ…ちゃん?」
「っ…!」
あの拍子抜けの声が聞こえた。
もちろん、予想はあたっていて、ジールが部屋を開けて入ってきたのだ。
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