12 突然の暗闇に一人私は立っていた。 向こうに見える明るい場所には、姉の『千鶴』が中心になって家族でわいわいと楽しそうに話しをしている。 私も向こうに混ざって嬉しそうに姉の言う言葉に笑っていた。 幸せだった。 本当に幸せだった。 しばらくすると、姉の姿が自然と薄ががったようになり、そしてその場から消えていった。 「千鶴!!」 泣き叫ぶ声。 一気に明るい情景から悲劇的な雰囲気に落ちる。 まるで天にいたのに地におとされてしまったようで、私と両親はみるみる内におかしく狂っていくようになった。 何故? 何故神様は千鶴を持っていってしまったの? 千鶴を、千鶴を返して!!! [*前][次#] [戻る] |