花園・風紀委員!
職権濫用…?
風紀の仕事を終わらせて、真っ直ぐ寮の部屋に帰った。
――――いや、帰ろうとした。
「ねぇ、ちょっと。聞いてんの!?」
エレベータ降りた瞬間、押し戻されたけど。
乗り込んできたのは、ちっさい男一人と大きな男二人。
大きい男の一人に羽交い締めにされ、屋上まで連れて来られた。
…セン達と一緒に帰ってれば良かった。寄り道した数時間前の自分を恨みたい。
てゆーかさぁ。ジャージのオレより薄着(ワイシャツとズボンのみ)の、自分よりちっさい男に絡まれたって、怖くねんだけど。
逆に若干震えてるから可哀想になってきた…。
「なんであんたみたいな地味男が壱様と同室なんだよ!」
やっぱそれか…めんどくさい…。だからイヤだったんだよなぁ…。
あー…確かコイツ、壱のセフレだ。何回か一緒にいるの見たことある。
でもなぁ…同室ってだけで強姦とかおかしすぎるだろ。
大きい男達は、セフレや親衛隊がリンチ・強姦するときに呼び出すやつらだった。
相手がオレだからか、やる気の無さそうな顔してる。
…なんとかなりそうだな。
「〜〜〜〜〜もういい!!ヤっちゃってよ!!」
何も言わないオレにしびれをきらしたのか、小さい男がヒステリックに叫んだ。
「まぁヤってもいいけどよぉ…」
「なんか萎えるー…」
じゃあどっか行けよとか言うツッコミは聞き流されるだろう。
…仕方がない。
「じゃあのらないけどヤ「新学期始まる前に問題起こす気か?」
少しの脅しを込めて、静かに遮る。
確か、この二人は今年で3年だったはず。
そしてこれ以上問題を起こせば、退学処分だった。
生徒会命令だから、本人達にも伝わっているはずだ。
(風紀の決定事項は、生徒会か理事長の許可をとれば生徒に秘匿できる)
すると予想通り、二人は青ざめた。
…ちょっと青すぎやしないか?
ま、いっか。
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