花園・風紀委員!
電話
大人しく2人が部屋を出たのを確認すると、オレは大きなため息をついた。
「あんなのと一緒にいたら、確実にイジメの対象だろ…」
主にセフレとか親衛隊とか。
…親衛隊はまだいい。本人が言い聞かせれば大人しくなる。
問題は、セフレだ。
「根に持つやつ多いしな…理不尽だし…」
去年、10月始めのまでの同室者になかされてたやつらはウザかった。
同室ってだけでケンカ売られたよ…。返り討ちにしたけど。
…イヤな事、思い出した。
ブブブブブ
着メロ皆無の、バイブだけの着信音。これは電話だな。
ピッ
「もしもし?」
『あ、緋蓮?悪いけど、今からちょっと来てくれない?』
ディスプレイに表示されていた人物の声。
「わかった。特別棟の2階だな」
『そう。皆で待ってるから』
「仕事しろよ」
『その仕事のために呼んでるんだよ』
軽くため息をついて、カードキーをポケットへ。
「…オレまだ正規じゃないんだけど」
ぼやきながら、度の入ってないノンフレームのメガネをかける。
『明日には正規になるんだ。細かいことは気にしない。じゃあ待ってるから』
そう残して、電話は切られた。
「書き置きは…いらないか」
オレがどこに居ようと関係ないだろうし。居ろとも言われてないし。
…「お前と仲良くなりたい」か…。
こういうのを、友達と言うんだろうか?
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