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秘密は解明されて
「……何で歓迎会の時も押さえてるのかなと思って」
まじまじと蚯蚓腫れを見られる。
自分で気になっていたから、無意識に押さえていたのか。

「……何があったんだい?」
「……それは…」
「嫌なら後で話してくれれば良いよ。まずは治すから」
そう言ってフーガさんは自分の胸元に手を翳して、何やらぶつぶつと詠唱を始める。

するとその手から熱のような、チリチリとした、不快じゃない感触が胸元から腹へと伝わる。

「……はい、治ったよ。」
腫れも疼きも痛みも消えていた。少しの痕も残ってない。

「……ありがとうございます…」
「お礼はいいよ。それより、何があったんだい?」

フーガさんは柔和な表情でこちらに視線を向けている。
この人なら、正直に話しても…服装は兎も角として……

自分があんな目に遭ったことを知ったら、この人はどう受け止めるのだろう。

優しく?冷たく?受け止めない?

自分は優しく受け止めて貰いたい。…ああ、自分は誰かに頼りたいんだ。




「──それで、ここに帰ってきたんです。」
「ふぅん…」
夜中に立ち話もなんだから、ベッドに腰掛けさせ、自分も腰掛けて何があったかを全て話した。
「……そんな目に遭った僕をどう思いますか?」
「まだ引きずってる。…そう思うな。」
「……え?」
「ヤクトに抱き着かれた時、頭が真っ白になった筈。扉を開けたら私がいた時も同様。あと眠れない」
「…………」
「と、自己嫌悪かな?」

……言葉がまた詰まった。出せない。反論したいのに、「違う」と言いたいのに。
「『襲われた自分が嫌いだ』『非力な自分が嫌いだ』……大体そんな感じで」
襲われて喜ぶ人なんかあまりいない。非力なのは認めるがそんな自分が嫌いではない。
自分が嫌いになんかなっている訳無い。そんな事、あくまで推測だ。
「…………」
ほら何でまたそこで黙り込むんですか、取り敢えずはもっと話してください、ねえ

あれ。

何でまた自分は泣いている?

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あきゅろす。
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