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聴力と魅力の繋がり
時間の感覚すら吹き飛んでしまった快感の中で、気が付いたら収まっていた。目尻に濡れた感触。全身に汗。更に喉に違和感。どれだけ啼いたならこうなったのか。今まで声を枯らしたことなんてそんなに無い。
エンフィさんは変わらず自分の頭を撫でていた。既に指は自分の中から引き抜かれていて、散々弄られた為にひくひくと閉じきれていない事が分かる。次にはそれが収まるのだろう。

「……大丈夫、でしたか…?」
「…っ………」

そう言われるとはいそうですよ、と素直には答えられなかった。喉もやられてしまっているからまともに返答すら出来ない。
それでも自分の背中にはエンフィさんのそれが押し付けられている。御互い達した筈なのでもう終わっても良いがそれでは済まないらしい。当たり前か。
それでもエンフィさんは余裕を見せていた。自分が落ち着くまで頭を撫でてくれて、無理矢理には挿し入れない。若干嬉しく感じて。

「……もうそろそろ、良いですかね?」
「……い…」

声が掠れて答えようにも実に尻切れな感じに。それでも聞き取ってくれたらしく、それの先端がぴたりと押し当てられる。熱い。硬い。緩んだ自分がそれを欲している様に蠢いている。
緩慢に力が加えられ始めた。先端までもが太いそれが中へと抵抗も少なく自分の中へと飲み込まれ、自分が受け入れていく。

「…っ…!…ぁ………」

先程とは違って蕩ける様な快感だった。エンフィさん自身が更に深く入り込んでいく。数回脈打つのを感じて、それでも尚奥にまで埋まって。
根本までは受け入れる事は出来なかったが、半分以上、八割程が自分の中に埋め込まれている。押し上げられていて腹部にその形が浮かび上がっていた。
決心する様に、自分はエンフィさんにしがみついた。言葉は要らない。応える様にして腰に回される巨大な手。

「……っ…!」

掠れた声での喘ぎは、果たしてエンフィさんに通じただろうか。収まっていたものが引き抜かれていき、自分は引き止めるように中を収縮させる。
ずるずると離さないとばかりに食らい付き、結局は離れていくその感覚が堪らない。そして先端だけが埋まった状態から、さっきよりも強くそれが押し込まれ、

「っ………!」
「良いですよ、サイ……」

ぐちゅっ、と音を響かせながら腹部にその先端が浮かび上がった。一気に腰に力が入り捩じ込まれた証拠が、
快感に合わせてしがみつく力と恐らくはエンフィさんを捉える力も強まっているのだろう。脈打つ感触がこれ以上無い程に鮮明だ、
またも引き抜かれては自分の中が必死でそれを止める。押し込まれては自分の奥まで押し上げられる感覚で頭がどうにかなってしまいそうな。
自分が声を出さないからか、エンフィさんも全く喋らない。故に、音が鮮明に聞こえていた。

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あきゅろす。
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