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閃光特効修羅場直行
威力の調整を可能にし、目眩ましから街一つ消し飛ぶまで自由自在。但し公にばれたならば今度こそ収監所から出てこれないだろう。或いは誰かに連れ去られてしまうか、
ジンクさんの両目を塞ぐようにハノンに頼み、更に叫びが五月蝿くなった所で充填開始、完了。マフラー全体が光を帯びている、月光にも似た青みがかった光。

「射出」

閃光が放たれた。眩しくて視界が更に見えなくなる。幾らか対策が必要だが、サングラスは似合わないと以前言われた事が。
炎の壁を突き当たり、小爆発。若干神経を酷使して見えた青空に向かって突撃。炎の抱擁から脱出完了。熱い癖して些か粘着質過ぎる、
再度ハノンが膜を張った。同時に更に加速する。背面にまた炎が迫っている。幾らか自分対策に仕掛けが施してあったら困る。捕集器で二つ目の魔法を使用、数個の星を背面に打ち出して。
魔力から造り上げられた炎すら減衰させ、紙に火を灯した様に一気に縮み、落ちていく。しっかり見届けてから、漸く総本部が見えて。

「僕は何処で着地をしたら、あともう目を塞がなくても良いよ」
「そのまま内部に突入して」
「待てぇっ!今なんかっ突入ってまさかこのまま突っ込んで入るって事かっおいっ!」
「ジンクさん、先程ハノンも言っていましたが」

リスクを踏まずに成せないぐらい事態は大掛かりになっていますから。
改めてジンクさんに、そして自分に言い聞かせる。目標は硝子である。あれだけ大きいと費用も掛かるだろうが後でジンクさんに請求しよう。
瞬間、急に寒気が走り、ハノンが水膜を凍らせたのだと分かり、それだと被害が広がる様な気もしたがあまり考えない事にして、

「ぬがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

叫び声と共に突入に成功した。床に皹が入ったが些細な事。マフラーを停止し、ハノンが忽ちに氷を蒸発して腰が抜けたジンクさんを引き起こす。
埃が舞っていて煙たい。憲兵側の事情も中々良くない様で。普通の鳥人やら竜人なら自殺を覚悟しないと出来ない様な速度でもあるが。

「これから僕は何をしたら」
「帰れるのなら帰って」
「無理な場合は」
「見届けて」

大分騒がしくなった、当たり前だが憲兵が集まってきている。臨戦態勢で。銃口、剣先、穂先。全く持って逃げ難い。

「貴様等!用件を答えよ!さもなくば突く!」
「……件の彼について連れてきた。武器を納めて、彼女達に会わせて」
「あい解った!今直ぐ行ってくれ!そろそろ三部屋目が壊されそうなんだっ!」

皆が直ぐ様横に割れ、道が出来た。話の解る相手で助かったのか、それとも事態は予想以上に深刻になっていたのか。
確かに、便利屋と新聞社と銀行会長と大臣とギャングかマフィア。娘、息子にしても、五股を掛けたなら何が起こるか想像は難しくないであろう。

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あきゅろす。
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