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食事補給には抱擁愛撫
依頼の報告終了。そういえば食事を採っていないな、と気付いてエンフィさんに言ってみたら、簡単なサンドイッチを作って持ってきてくれた。礼を言ってからかぶり付いていると、身体を引き寄せられて。
首筋をいきなり撫で回され、眠気が沸いてこない。散々眠ったのだから仕方無い、その代わりに気持ち良さが走って思わず身震いしてしまう。

「……眠っている間に、魔法で治されたみたいですね…」
「…はい…そうなんですか…」
「柔らかいですね。レザラク達が夢中になる訳です…」

何時もレザラクさん達がする様に、膝の上に座らされ身体を撫で回されて。気持ち良い。サンドイッチを食べ終わったが、離そうとする素振りは全く見せない。
服の上から胸元を、脇腹、頭と良い様に扱われているが全く抵抗は出来ない。厭らしい気持ちは全く感じなくて、寧ろ心地良さが上回る。身体の力が抜けてきた。
優しく頬擦りしてくる。さくさくとした短い毛の感触が顔に伝わってきて、ぐらつく身体を押さえるために抱き締める力が強さを増す。

「…サイ、貴方は何人かの相手と……それも同姓と、身体を重ねましたよね……?」
「………はい……」

現在進行形で解っているのだろう。そんな気が無いのなら膝上に座らされた時点で激しく振り払っている。
何もかも見透かされているか、実際他人に聞いたのか。フーガさん辺りが平然と話しているような気が。エンフィさんはどうなのか。

「人の趣向についてとやかく言う気はありません…私だって、幾らか突っ込んでます」
「…通りで…慣れてるなって……」
「……今、絡む気は有りませんよ?仮にも今日全身打撲をした身体に無理は出来ませんから…うんと優しくすれば、出来ない事は無いですが」

顎に手が掛けられて下手に動かない様に固定される。そっと額に暖かい感触。キスを落としてきた。舌を使ったりはしない、柔らかく軽い物で。

「……予約、という事で構いませんか?幾らか、私のは時間がたっぷり無いと及べない物ですから」
「……でしょうね…良いですよ……」

珍しくエンフィさんが笑った。抱擁から離されて、温かさが呆気無く抜けていく。少し残念に思った。

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