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興奮、信念、資料と図面
「……幾らか聞きたい事が有るのですが」
「…どうぞっ!因みにそっちの便利屋側には話は通ってるから!皆随分心配してたみたいだから、一度戻って半日ぐらい過ごすのをオススメするわっ!」
「………僕の身長が低い事が良いと言ってましたが、それはどういう理由から?」
「…御名答っ!正解はちょっと取ってくるから!」

そう叫び声を上げると、レンカさんは勢い良く廊下を走り抜けていった。遠い眼をしたボナさんが溜め息を吐く。

「……まあ、予想通りにレンカちゃんは尋常じゃない機械フェチだにゃ…普段は凄い良い子なんだけど……」
「…はい、解ります……」
「お待たせぇぇっ!そしてサイ君!このまま工学が発展したらどうなると思いますかっ!」
「」

元気の良い声と共に戻ってきた。身体を起こそうとするが生憎未だ痺れが消えてない。何れ程の出力なのか気掛かり。
レンカさんの手元には、何枚かの資料。そして質問。

「…さぁ、全ての工学分野に精通している訳じゃありませんから」
「それもそうだけど、私なりの答えは上よ!」

天井を指差しながらレンカさんの答え。多分彼女が見据えているのは、もっと上の話だろう。

「今は飛行船だったりで大型の物しか造れないけど!私は信じてるわ、何時の日か人が個人で空を飛び立てる事を!果てには夜空の星に降り立ってやるんだから!先ずは月、それからどんどん範囲を広げていって…

荒唐無稽な話だが、現実感があるのは気のせいだろうか。


一旦話は切るわ!もう一つ、身を守る手段としての工学!防衛用機械は既に実装されてる、だけど肝心なのは『人間としての弱さをどう補うか』……
そうよ、人間では魔物とかを相手するのにどうしても差が存在する!それが現在開発中の…………」

書類を渡される。表紙を一枚捲り上げてみると、そこに居たのは。

「……強化装甲服よ!」
「……………」

全身を金属製の装甲で造られた、まるで人型の機械が立っていた。全体の予想図らしい。
もう一枚捲る。腕部分の設計図だ更にもう一度。今度は胴部分だ。態々設計図を見せた上での勧誘。どうしても自分が欲しいらしい。

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あきゅろす。
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