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終結したから事後処理開始
どんな具合になっているのか着陸地点に向かってみようと歩く。

倒れている皆々様から予想以上に血が流れていて、歩いた地面に紅い足跡が残る。
魔物を跨ぐ事が出来ないから、横から回り込んで。


すると魔物の後方に一人だけ黄色がうつ伏せに倒れていた。
頭の方から発射地点にかけてパラパラと破片が地面に落ちていて、
スーツの方は無傷。だから今にも起き上がりそうで、
でも砕けたメットから見える目は見事な白目を剥いている。
体毛も白くて綺麗なモノクロ。やはり伸びきっているのか。
「……なあ、コイツ、俺に飛ばされる前に何しようとしたんだ?」
…だから何でいつの間にか自分の後ろにいるのですか?
と思って振り返れば白い竜人。

すいません人違いでした。

「…この辺の人をこんな風にした魔法を撃とうとした……と思います。」
「……危ねぇトコだったな…すぐぶっ飛ばして良かった……」
やはり現実とフィクションは違うなぁ。
悪側の発言は完全無視するものなんだね。
「魔物はぁぁぁっ!何処だぁぁーっ!」
…何だ今の重低音の叫びは。
「ってああ!人がこんなに倒れています!」

ラーツとヤクト……さんの方を向いたら、
正門から清々しい白を基調とした服に身を包んだ人達が数人、此方へと向かってきている。
「……憲兵か。」
確かに人達を見るラーツの目が若干キラキラしているな。
「怪我人の治療!負傷者の確認……げぇっ!魔物っ!」
「何ィっ!?」「…が、死んでいます!」「…何ィィッ!?」

言葉をやり取りしながら、その動作の無駄の無さといったら。
怪我人を綺麗に並べて治癒魔法をかけ、見事に切り裂かれて肉色が見える部分が塞がっていく。
炭になりかけの魔物のあちこちを調べる。どんな種族か判別しているのかもしれない。
「……スイマセン、少々お時間とっても構いませんか?」
「……無論。」「同じく。」

ラーツとヤクトさんに何かしら聞いてる。
あ、獅子人が近付いてきた。
「……いくつか質問しても構いませんかぁ…」
…何そのしょぼくれた低い声。

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