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厳かな後処理で部分暴露
何にでも終わりは存在するのが世の理であって。ついでに後始末の必要性もランダムに出てくるもので。
自分と馬人達が倒した竜、及び搭乗者の処理。
竜に関しては苦情の声もあったらしいが毒殺処分、搭乗者はきっちりと身柄を拘束、背後に何らかの組織、宗教団体系列が絡んでないかを念入りに調査される予定、らしい。
竜を撃退した馬人達について。
隣国に戻る途中だった便利屋らしく、大いに感謝されていた。
撃退に協力したハノン達について。
大いに感謝をされていた。
撃退に協力した『Three-Star-Stag』の構成員である悪魔達について。
色々と探りたい部分があるという事をはっきり伝えた後で、感謝をされていた。

竜を撃退した自分について。

「…………………」
「………………………」

ハノン達に挟まれて無事に帰国、両手には手錠が逃走防止のためか二つ。個室に押し込められ尋問中。目の前には相当きつい視線を自分に送ってくる蒼蜥蜴人。
割りに合わないかなと思ったが、よく考えてみれば自分は数百人程惨殺している、という事になっているのだった。また檻の中だろうか。

「………改めて、もう一度聞くぞ…?」
「はい」
「お前は、殺ったか?」
「殺ってません」
「…………………」
「…………………」

嘘をついている、と仮定し、自分を威圧してどうしても真実を話させたいらしい。全て話しても良いのだがどんなとばっちりが来るのかは大体理解出来ているので。
自分の身体を良い様に扱われたくは無い為だ。見過ごして欲しいが蒼蜥蜴人は折れる気が無さそうで。

「……本当、か?」
「本当です」
「嘘は無いんだな?」
「嘘は無いです」
「……記憶は残ってるか?」
「……………はい」

蒼蜥蜴人が顔を近付けてきた。ようやく光明が見えてきたのか、両肩をがっしと掴まれる。

「……お願いだ、話してくれないか?」
「…はい…覚えている事までなら………」

赤毛さん達とカードをしていた事、途中で赤毛さんが宗教団体に連れていかれた事。火炙りにされてしまった事迄を。
イセラさんに関しては一言も喋らず。未だ他人だった、同一人物と知らなかったという、所謂補正だ。

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あきゅろす。
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