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定例抜きの猥談と依頼
宗教関係も大分丸くなってきたのだが、先程のような『月がなくなったから世界が──』のような新興宗教が少し出てきた。
自分はその『月だった物』を持っているのだから月よりも尊い存在と見なされるのだろうか。

「……サイ?明後日の夜中でどうだ?」
「………はい…」
「縛って欲しいとかキツめに責めて欲しいとか希望は?どれくらいなら堪えられる?三時間半?」
「…極力優しくお願いします」
「……俺の昔っからの経験からするとな、そう言う奴に限って激しくされるのが好きなんだよ…つまりお前は」
「極力優しくお願いします」
「だから」「極力、優しく、お願いします」
「……………」

体格差の分優しくすると言っていたかどうかはとにかく、ドミナーさんとの約束を果たす日が決まってしまった。明後日。取り敢えずは出来上がるまで間に合わせたい所だ。筋肉痛は鍼治療でどうにかなるだろうか。事後処理の最中に出来たならやって貰おう。

がらん、からん。本日二度目の鐘の音。クグニエさんは一切動こうとしていないのでシフカさんが応対しようと。

『ようこそ、宗教勧誘以外のご用件をドーゾ……』
『丁度──で宗教団体が過激に暴れてます!困った方向に憲兵の手に終えないので、どうにか鎮圧してくださいっ……』

言葉が聞こえた途端に回りが少し慌ただしくなった。イセラさんに至っては思い出し笑いかにやけている。以前の鎮圧時にどれ程の相手が出てきたのだろうか。

『で、報酬は?』
『何人か協力して掻き集めた…』
「ほい、カゲロウっ…」

払い出された報酬は案外少なかったが、それには関係無く全員行く気らしい。
自分もマスクを渡され、あまり被ってなかったために軽く内部を手で払い被る。視界良好。別の宗派と疑われるかもしれないのがやや気掛かりだ。

「カゲロウ、もしお前が銃を構えてる最中」
「……最中?」
「両手を広げたままの何人かの変なローブの奴が謎の言葉を喋ってたら?」
「無視しますかね」
「十分な対処法だ、でも現場じゃ笑ったら駄目だぞ……」

笑いを堪えるのに大変な依頼になる。対して笑い上戸では無いので、あまり気にしないで構わないか。

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あきゅろす。
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