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全員がはしゃぎ合って
……唇が触れ合う前に、激しく下から突き上げられて身体が浮かび上がった。
不思議な事にシフカさんの身体も宙を舞っている。下から吹き飛ばされたのだろうか。

ついでにそれも自分の中から引き抜かれて快感が襲い、ベッドを少々汚してしまった。
「が……っ……あ?ドミナー?」

シフカさんが目を丸くしているのが見える。しかし自分には振り向く程余力は残っていない。

「……お前は何で従属契約結ぼうとしているんだ?」
「あ……いや、なぁ、どうしてもサイが結んで欲しいって言うから……だよな?」

シフカさんの目がこちらを向いて何かを願っているような。もしかしなくても自分はシフカさんの奴隷になっていたのかもしれないとしたら。
口が動くか少し心配だ。はっきりした声が出せるかは分からないけど、

「……知り…ませ………」

どうやらドミナーさんに聞き取られたようで。ベッド上のシフカさんに向かって巨大な腕と身体が迫るのが視界の端に。

「……………」

何だか粘着質で耳障りな音が響いたが、あまり気にする必要はない。多分。ゆっくりと意識を落としていって構わないだろうか

「何してんだシフカぁぁっ!」
「っ…と、待ってくれやイセラ、ドミナーで十分……」

少し室内が焦げ臭くなっているが気にする程では無いと考え、自分は目を閉じたままゆっくりと
……出来る訳が無い。巻き込まれるのも心配だし、身体を洗ってから眠りたいのもある。
…身体もすっかり落ち着いて、ゆっくり身を起こす。瞼を開く。目に入った光景は気にしないでおく。

「イセラさん、風呂場の場所と僕が今日寝る予定になっている場所、あと箪笥から適当に服を取って良いですか?」

「あー?えーと、奥行って右に二回。何もしない事を誓うから今日は俺の部屋で寝てくれっ…」
「……あぢゃちゃちゃちゃちゃっ!もう七分反省したから手を離せ!」
「三分残ってるじゃねぇかぁっ!」

囚人服を着直し、早速風呂場へ向かう。テーブルの上の銃は忘れないように。
拗れることを承知で所長達に手紙の一枚でも送りたいが
……さっぱりしてから考えよう。囚人服はイセラさんに炭にして貰おう。


【第八巻 終】

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あきゅろす。
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