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勝者は掴み取って
そうしてシフカさんがカードを数枚自分に回し、同じ枚数を他の悪魔にも回して、
エイサスさんにカードが回った所で、その身体が殴り飛ばされ壁に激突する。
殴ったのはイセラさんだ。ちょっと見えてはいけない部分まで丸見えになっている気もするが、
あれよあれよとばかりに肉体が再生し、自分の見ている間に完全に元通りになった。
「ぐぅ…チェック厳しいね…」
「…イカサマやる時のワクワク感は評価するけどな、今は止めとけ」

イセラさんの拘りでも出てきたのか。イカサマはしないでおこう。
自分がトップで無い限りは、色々と危ない。でも6人(自分一人と五体)の中で一番は相当難しい。
誰に抱かれるのが良いのか判断をするべきか、どうにか一番になれるならば。
……でも、あの銃は是非とも欲しい。だが
………勝負に集中しなければ。

大体半分過ぎて、自分は今三番目。二番との差はとても少なく、一番を狙うにはかなり運が必要に思える。
「……へへ、貰った、きっと貰ったよー」
クグニエさんが一番。顎を開いて恐らく笑っているが、かなり怖く見える。

「…日が悪いな、でもお前に勝てたんなら良いかなっ……」
イセラさんが二番目。下手に張らずに二番目を保とうとして、クグニエさんが負けるのを待っている。

「……ち、こっから一発狙えるかぁ…?」
シフカさんが四番目。因みに三〜四番目の差はかなり遠く、挽回は難しいだろう。

「慣れないものは難しいな……」
ドミナーさんが五番目。手もかなり大きいからカードがやけに小さく見える。

「……素直に夜這いをかけようかな…」
エイサスさんが六番目。最早何も言うまい。
……にしても、どうするべきなのか、自分に出来る事といったら………

最終結果。自分は僅差で。少なくとも、奇跡は起こった。

「……っしゃぁ!やっぱり清く正しい心が勝利を導いたか!」
「……正しくヤりたい心、だろ?とりあえず後始末はしっかりやれよー…」
「…………」

勝利を納めたシフカさんがぐっと腕を握り嬉しそうな表情だ。
……銃が貰える分だけ、良かった。そう考えよう。

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