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Rire-
白き守護者
足音のする方向へ意識を傾けと化け物のものとは異なることがわかる。

弾は4発入っている。
カートリッジも残り少ない。

逃げるか
戦うか

壁を背に思考をめぐらせる。
足音はこちらに近づいている。

時間はない。


戦うしかない。

逃げても先程からどんどん億のほうへと誘導されているような気がしてならない。
港に出れそうな道は奴らのうめき声でひしめいている。

ということは神谷薫が脱出だかなんだかする船がまだ残っているに違いない。
となればそれを奪取するしか今の俺に生き残るすべはない。

カチャ

銃の安全キーを外し、顔の横に構える。

足音がすぐそこまで来ている。
目を閉じイメージする。

距離を空けた場所から一撃頭を撃ち、移動しながら確実にもう一撃与えしとめる。

ココに来るまで奴らの弱点は頭だということを確信した。頭を打つと解けたように体を崩壊させて朽ちていく。

5m、4m…
反響する音で距離を測る。

カンッ

「(いまだ!!)」

壁につけていた背を反転させて廊下に身を投げ銃を構える。
だがそこには何の姿もない。
ただ先程通るときにはなかった缶が転がっていた。

「トラップ?!」

ふと背中に殺気を感じ、横に跳び着地と同時に一撃を撃つ。

ドンッ!!

手ごたえはない。
しかも未だに姿は見えず殺気だけが襲ってくる。
上からも下からも見られているかのような感覚が襲う。

「まって」

すぐ後ろで声がする。
ゴリッとした感覚が背中を押している。
その感覚は今手に持っている銃の硬さと同じだった。

「たぶん敵じゃないから。あなたが生きて帰りたいなら協力してほしいの」

汗がドンドンにじみ出る。
先程までの殺気が嘘のように消えている。

ゆっくりと振り返る。
そこには話に聞いてたような白いワンピースの少女が立っていた。
先刻の殺気を本当に出していたかの課と信じられないほど小さい。
140cmあるかないかぐらいでまだ10代半ばに見える。
白い髪と肌がまた不思議な雰囲気を与える。

「わかった。協力する。」

そういうと銃が下りる。

「それと一つ聞いていい?」

「あぁ、なんだ?」

「彼を看取ったのはあなた?」

「そうだ。最後は自爆したようだったが」

「そう」

そういうと後ろを振り向き歩き出す。

「おい、どこにいくんだ?」

「あなたには休息が必要よ。
ろくに寝てないみたいだし、足とか腕とかもだいぶ痛めてるわ。
それじゃこの先に進めないし死んでしまうわ。
奥の部屋に医療器具とか食料のある部屋があるからそこにいきましょう」

こちらに顔を向けずに言い放つ彼女には疲れなどが微塵も感じられなかった。

そういえばココ最近ポケットに入ってたクッキーとそこらの水道水しか口にしてない気がする。

始めは手当てをしてきた傷もいまじゃまったくしていない。
確かに少し休んだいい気がする。

「私が見張っているから。あなたはしっかり休息をとって」

「君はどうするんだ?疲れてるんじゃないのか?」

「私ははいいの」

歩みが先程よりも速まる。

寡黙な少女との間に沈黙がこもる。

「名前はなんていうんだ?」

「なまえ…
イロって呼ばれてた。」

「イロか。」

そうもいってるうちに例の部屋に着いた。

今までに比べて少し質素な感じのする物置のような部屋だった。

「本当にココに食料があるのか?」

「ここにはない。
けどこっちの部屋にはある」

ガコン

少女がつみ上げられたダンボールをどかし壁を押すと奥に壁が倒れ新たな部屋が顔を出す。
なんでイロはこんな部屋を知ってるんだ?

中に入るとどう考えても非常用などとはおもえない施設が整っている。
20畳はあるかという広い空間にキッチン、ベッド、医療具、衣服、、ユニットバスEtc…たいていのものはそろっている。

まるで今のこの事態を誰かが予測したようなつくりである。

「そこにベッドがあるでしょう?
そこで少し休んでて、簡単な料理を作ってくるから。」

その途中で拾い上げた医療具と衣服ををもっていわれるがままにベッドに向かう。

シャツを脱ぐと打撲傷こそは多いがめだった傷はない。
ぬらしたタオルで簡単に体を拭きシップを打撲部にはり置かれていたか絵のシャツに腕を通す。
次に一番痛みを感じていた足を見るためにズボンの裾をあげる。

「…何だよ。これ…」

裾をめくると信じられない光景が広がっていた。
大きく傷ついてた部分から上へと紫色に変色している。
痛みこそは感じないがどう考えても尋常じゃない。
例の化け物の姿が頭に浮かんだ。

「それは侵食。
この島で傷ついた人は個人差はあるけど1日ぐらいで体の自由が利かなくなってあなたが見たようなものになっていくわ」

イロが皿に大盛りのご飯をもってきながらいった。

ちくしょう、そういうことか。
俺を殺そうとしてるわりにやたらと化け物の数が少ないと思ったら俺をあいつらの仲間にするきだったのか。
どうりで俺を港から離すように奴らを配置するわけだ。

「ワクチンとかないのか?」

「ないわ。
でもそれは同様のウイルスの存在する大気中でしか生きていけないの、つまりこの島から出ればあなたの中のウイルスは消滅するわ。」

「この部分をやられたのが…6時間ぐらい前か。
後18時間ってとこか…」

「ここから港まではすぐ近く、だけど船の鍵は多分にないkら取りに行かなくちゃいけない。
私が行ってくるからあなたは寝ていて。」

といわれても。こんな商況の中普通に練れるほど神経は図太くない。
むしろこの商況が一番や安らぐ。
生きている感覚がする。

「そうもいかないさ。
女の子一人でこんなところを一人行かせられないし。
神谷の顔を一発殴らなきゃ気がすまないしな」

「私は普通の人間じゃないから」

「それも含めて色々聞きたいことがるんだ。
君は何者なんだ?
なんでこの場所を知ってるんだ?
どうしてウイルスについてそんなに詳しい?」

俺の質問に彼女はご飯盛りの皿と水を差し出した。
そして俺の隣に座ってその黒い瞳で俺の瞳を見つめていった。

「私は…」












ここからは後の人お任せします。
色々と勝手に進めましたが主人公にタイムリミットにつけたことでだいぶ終盤に持ち込めると思います。

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あきゅろす。
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