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小説
その11
「よ、よいしょ…。」
 2人の間に納まっていた邪魔なクッションを置こうと、幸村が背を向けた隙に、トレーナーを脱がされて、下に何も着ていなかった幸村は、上半身裸の状態になってしまう。
「ええ…っ、あの…っ!」
 やっぱり恥ずかしすぎて、声を上ずらせた幸村は、そのまま背を丸めてしまう。
「ゆき…。」
 うっとりするような甘い声で呼ばれて。
「ひあっ…!」
 背中を背骨に沿って舐めながら、後ろから骨ばった指で両乳房を少し乱暴に揉まれて、欲望が湧き上がってくるようにゾクゾクしてきて、幸村は息を上がらせ、甘い声を少しづつ漏らし始める。
「んっ…ふあ…っ、あんっ…ああっ…。」
「声、もっと聞かせてくれ。」
 幸村の耳の裏を舐めながら、政宗の指は、幸村の乳首をくすぐるようにクリクリと摘まんでいる。
「やっ…!ふ…、んんっ!」
「ゆき、こっち向いて、体、見せて。」
「やっ…やだっ…っはずかし…。」
 肩を引かれてひっくり返されて、政宗の方へ体を向けるけれど、腕をクロスして胸を隠そうとする。
「なんで、すっげえ綺麗だぜ。ここ、可愛いし。」
 大きすぎて手で隠しきれていない幸村の、つんと立ち上っている薄いピンク色の乳首を、指で突かれて、幸村は強く息を吸い込む。
「ふあっ!んんっ!」
「あんた、感じやすいんだな。」
 政宗は幸村の反った白い首筋に唇を滑らしながら、胸を隠す幸村の手首を持って除けさせようとするけれど、思わぬ強い抵抗にあう。
「だから、この邪魔な手、除けろって。」
「は、はずかし…ので…っ。」
「俺に全部見せてくれるじゃなかったの?」
 目をぎゅっと閉じて、恥じらいながらも、幸村は手で隠していた部分を、全部曝け出す。白く透き通るような肌に、大きく盛り上がった胸、程よい大きさの乳輪、その中心にある薄いピンクの乳首。息を飲むほどの、美しさだった。
「可愛いよ、ゆき。」
政宗は幸村の背中に手をまわして、乳首を口に含んで、強めに吸い上げた。
「ふあっっ…ああ!」
 首を反らしながら、幸村は感じ切った声を漏らす。
「この可愛い乳首も、このおへそも、可愛い、ゆき…、愛してる…。」
「んんっ!」
 その良い声で甘く囁かれただけで、体の奥部分がじんわりと熱を持ってきて、トロッと液が漏れる感じがして、初めての経験に幸村は抗う術を知らず、簡単に翻弄されてゆく。
「こんな綺麗な体、誰にも見せんなよ。他の誰にも…、俺だけに見せて。」
「せんぱっ…、んあ!」
 尖らせた舌先で乳首を刺激し続ける政宗の手は、敏感な幸村の肌を撫でまわしながら下へ下りていき、とうとう熱を持ったそこへ触れてしまう。
「あっ!…そこはぁっ、ああんっ!」
「ここ、すげえぐちょぐちょに、液で濡れてる…、感じてくれてんの?」
 ぬるぬると指が滑るくらい愛液を滴らせたそこを、政宗は指で愛撫する。
「ふあっ…!あ、やだっ…そこおっ…ひあ!。」
 にちにちと指を形に沿ってスライドされて、その強すぎる刺激に、体を捩じらせて、いっそう大きな声が出てしまう。やだやだと、泣きながら首を振る幸村の腰を押さえつけて、ますます激しくくすぐる。
「ああんっっ!」
 人差し指と薬指でぱっくり広げた、綺麗な桃色のそこに中指を突き入れる。
「狭いな…。」
 慣れた手つきで割り開くように解されて、もっと指を奥に誘うように、徐々に腰が淫らに揺れてくる。
「ふあっ…だめえ…っ!」
 脳が痺れてきてぼやけてくる視界は、間近の綺麗な政宗の顔を捉えた。
こんな切羽詰まったいやらしい表情、自分に対してしてくれていることが、嬉しくて、泣きそうになってきて。
 縋るふうに、政宗の肩をぎゅうと握る。すると、応えるように、政宗は左手で幸村の手を取ると、自分の首に両腕をまわすように促す。
 愛液で滑るそこに優しく傷つけないように指を進めて、蠢く内壁を擦る。幸村は、過敏すぎる奥に指を突立てられて、息を乱して、腰を淫らに揺らす。
「あんんっ!ふああっ!もお…だ、だめっ…、あっ…。」
 普段の無垢な幸村からは考えられないほどの乱れ具合に、ゴクリと大きく息を飲んで。
「もうそろそろ…入れていいか?」
 もう我慢の限界に来ていた政宗は、幸村の火照って赤らんだ頬に手を添えながら聞いてくる。
「い、入れるって…?」
 幸村は、涙とか唾液とか色んな液でぐちゃぐちゃにしている顔で、目をトロンとして政宗を見る。
「ここに、俺の…。」
 ぐちゅっと掻き混ぜるように、熱をもったそこを飲み込んでいる3本の指で刺激されて、幸村はビクンッと体を揺らす。
「ひあっ…!あんっ…。」
 ボクサーパンツから出した政宗のそれも、ぱんぱんに腫れ上がっていて、ぬるりと白濁した液で漏れていた。
「あ…。」
「初めて、俺にくれる?」
「…んっ、せんぱいなら…っ、俺の…あげます。」
 息を上ずらせた幸村は、政宗の首に両手をまわして、耳元で小さく囁いた。サンキュ、と、政宗は、ぼそりとそう零して、小さく嬉しそうに微笑んだ。
 幸村の両足の間に腰を進めて、太い先端部分がそこにズブッと埋め込まれただけで、幸村はその痛みに目の奥がチカチカした気がした。
「いっ、いったあ…。」
 幸村は我慢出来ず、苦しげに声を漏らす。
「わりい…、ゆっくり入れるから。」
初めて貫通するときの、身を半分に切り裂かれるような激しすぎる痛みに、幸村は体を竦ませる。
「息、止めないで、ゆっくり吐いて。」
 懸命に息を吐いて自分を受け入れようとしてくれている幸村の、そのくびれた腰を優しく撫でて、右手は幸村の左手にしっかりと絡ませる。
「ゆき…舌出して。」
「んんっ…。」
 徐々に腰を進めながら、優しく甘いクセになるキスをする。
「はあ…んんっ…ふあ…。」
 キスに慣れていない幸村も、一生懸命に舌を伸ばして、政宗の舌へ絡ませる。幸村がキスに夢中になっている間に、政宗はゆっくりと腰を進めて、自分を全部幸村の中へ埋め込んだ。
「入った…。」
 一仕事終えたみたいに、額に玉の汗をかいている政宗は、声を漏らす。
「ふああ…あっっ」
「ゆっくり動くから、ごめんな。」
「んんっ。」
 政宗は幸村の体に吸い付いて花弁のような跡を残しながら、少しづつ腰を揺する。
「あ…っ。」
 政宗の先走りの液と自分の愛液で結合部分がぬめってきて、痛みが徐々に緩和してきて、じれったげに親指を噛んだ幸村は、また密かに甘い声を出してくる。
「ふあ…あんんっ…。」
「少し、痛くなくなってきた?」
「ん…だい…じょうぶ…。」
 ごりごりと熱くて固いそれに奥を探られて、腰を捩らせて、幸村は、んんっと強く息を飲む。
「じゃ、ちょっと強めに動くぜ。」
「はあ…っ、ああっ…んっ…。」
 幸村の太腿に手を添えて、政宗は腰を大きくブラインドさせる。
「ひああっ…んん…せんぱ…っあんっ…。」
「あんまりっ、きつくしめんなよ…、可愛がってやれなくなるだろ…。」
 段々とそこは、政宗をねっとりと包み込んで、ぎゅぎゅっと締めてくる。
「熱くて、焼けそうだ、あんたの中…最高…っ。」
 はああと熱く息を吐き出しながら、政宗はうっとりと囁く。
「そのいやらしい顔、ちゃんと見せて…、俺の方ちゃんと見て。」
「やらあ…。」
トロンとした目で誘うように色っぽくこっちを見てきた幸村に、政宗は中でますます自分を大きく膨れ上げてしまう。
「せんぱ…、んん、すき…っ。」
 あまったるい声で囁いた幸村は、細い腕を政宗の首にまわす。そんな幸村の誘うような表情に、ゴクリと政宗は生唾を飲み下す。
「すっげえ可愛い…。」
 幸村の額に貼りついた髪を払ってやりながら、愛おしげにちゅっちゅっと目元を啄む。
「あんたの中、気持ち良すぎだろ…。」
もっと奥入れるぞ。と、政宗は、幸村のふくらはぎの裏を肩にかけて、ズズッと腰を深く進める。
「ひああっ!やっ…!」
 少し乱暴にガクンガクンと体を揺らされ、何度も奥を抉るように刺激されて、幸村は生理的な涙を零しながら、翻弄されまくる。
「いああ!あん!そ、そこお…、あっ、あつっ…いああっ…。」
 足を大きく広げられて、その繋がった秘部の近くの敏感すぎる突起に指先が触れる。摘まむように刺激されて、幸村は、ひあっと目を見開く。
「やらっ!ああっ…もお…あっ!」
 ぞくぞくっと鋭い快感が背中を走って、幸村は、悲鳴に似た、感じ切った声を喉から絞りだす。
「だ、だめえっ…、ふあっ!もっ…あんっ!」
 涙で濡れた視界が二重にも三重にもぶれる。怖くなって、幸村は政宗にしがみ付く腕に力を込めた。
 ガクガクと腰を揺らされて、子宮に届くほど奥をズンズン突かれて、もう完全に意識が快楽だけに支配されてゆく。
「あっ!ああっ、もっ…やあっ…あんっ。」
「…ふ…。」
 六畳の部屋に、もう出しっぱなしの甘ったるい喘ぎ声と荒い息遣いだけが聞こえる。
 奥深く繋がった場所が、とろけるくらいに熱くて熱くて、このまま2人、同化してしまいそうだ。
「初めてなのに、奥、良くなってきたの?」
「あんっ…!ああっ!…んあっ…。」
 形を変えてねっとりと絡みついてくる内部に、政宗も、くらくら眩暈を起こしてくる。汗で滑る邪魔な眼鏡を外して床に投げて、政宗はますます激しく抽出運動を続ける。
「きもちいっ…やべ…、も、もたねえかも…。」
「ふああ…、あっ…!あんっ…、ふあ…、そこ、やだあっ…。」
 敏感に震えている乳首を、舌を絡ませて強めに吸い上げると、幸村は泣きじゃくりながら声を漏らす。
「ここ吸われると…気持ち良いの…、間違いだろ。」
 乳首を刺激すると、きゅううと搾り取られるみたいに中を締め付けられて、政宗は破裂音を立てて、奥に打ち付けてゆく。
「ああっ…も、もおっ…、せんぱ…!おれっ…。」
 幸村は、背中がラグに擦れるほどに、何度も何度も最奥を突かれて、小刻みに体が震えてくる。
「ふああ…っ、もうっ…だ、だめっ…くるっ…いああっ!」
「いきそう?…俺も、もう、限界…、つかまれ。」
 感極まったような幸村の声を聞きとめて、両腕を自分の首にまわさせると、幸村の腰を数p浮かせて、更に奥を激しく何度も蹂躙する。
「ふあああっ…やあっ…い、いくっ…ふああっ!」
「…ふっ…。」
 甲高い悲鳴のごとき嬌声を出した幸村が、体をビクンッと大きく震わせたと同時に、奥に熱い飛沫を受け止めて、ガクンッと幸村は力が抜けて床に体を預けた。


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