王道学園(仮) 2 男の名前は立花才(タチバナサイ) 「気軽に才って呼んでくれ。」 と言われたから、才と呼ぶことにした。 俺も中学の時みたいに“田中”じゃなくて、“雅樹”って呼んでもらうことにした。 中学の時は悠と一緒にいたから、周りは華やかな奴やちょっとクールなかっこいい奴しかいなかったから、才がすごく新鮮に感じた。 そいつらは普通に俺に優しくしてくれたけど、友達とは思ってなかったんじゃないかと思う。 例えば、学校の外で遊ぶ時・学校行事の準備…etc 俺から誘うことがなかったからってのもあるけど、大抵は俺抜きで盛り上がっていることが多かった。 お昼とか移動教室とかは一緒に行動してたけど、やっぱり自分は疎外感を感じてた。 別に無視されたり仲間外れにされたりしち訳じゃない。 ただ何処かで“寂しい”と感じてたのは事実だ。 実際、卒業して休みに入った後、そいつらからの連絡はパッタリなくなった。 悠は時々遊びに行ってくるとか俺に自慢してたから悠にはちょくちょく連絡しているのだろう。 才とは、悠を通してじゃなくて…“俺”自身と仲良くなれるかな? [*前へ][次へ#] [戻る] |