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「やった!!ゼロありがとー!」

「ぶっ…まだ最後まで言ってねぇっ、つーか俺から離れてろよ!」

ゼロは嬉しさのあまりゼロの真上に着地してしまった俺を乱暴に退かしながら俺と距離を取ろうと壁際に張り付いてしまった。

「…この広さじゃ無理だよゼロ。けど何で?昨日はあんなに嫌がってたのに」

ゼロの体温で温められた毛布の温かさをなんだかくすぐったく思いながら俺は毛布に潜り込む。


うん、やっぱりこっち側のベッドの方が気持ち楽かな。


「…別に。このままずっと睡眠妨害されるよりはマシってだけだ」

「…ずっとなんてしないもん。って言うかゼロ、何でそんなに俺から離れるの?体冷たくない?」

俺の腕や指先が触れるのすら嫌だと言うようにぴったりと壁に張り付いているゼロに不安になってくる。

もしかして…俺嫌われてる…?

俺は体の内側に冷気が溜まっていくのを感じながら恐る恐るゼロに尋ねてみる。

「ねぇゼロ、俺の事嫌い?」

「嫌いじゃねぇけど面倒くせぇ」

考える間も無く、そう愚痴をこぼすゼロに俺は呆気に取られながらも言葉の意味を考える。


「……。ちょっと待ってよゼロ、面倒くさいって何?

…俺って面倒くさいのかな?

ねぇゼロ、俺のどこが面倒くさいの?ねぇねぇ」

「まさにそれだよそれっ、これで2つも年上だっつーから嫌になるぜ。少しはラクハを見習えよ」

ゼロはうんざりしたように激しく肩を揺さぶる俺の腕を邪険に扱い怖い顔で俺を睨んでくる。

兄ちゃんを見習う。

俺もそう思って頑張ってるんだけど中々ね。

兄ちゃんは何て言うか異次元の所にいるって言うか、近いようで凄く遠いって言うか。


目標は高い方がいいって言うからそんな目指すべき高い壁がすぐ近くにある俺って幸せだよねー。



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あきゅろす。
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