3
そして僕はいつものように通訳する。
「つまり船長は、クララさんが無言でそうすることで“またクララに迷惑かけた”“俺って本当に駄目だな”“クララ何も言わねぇけど、俺にイライラしてるだろうな”とかマイナスな事を考えちゃう訳ですよ。
船長がもう絶対忘れないから朝は自分が行くって言ったのは、多分これ以上クララさんに迷惑かけたくなかったんでしょうね」
そう説明すると、クララさんはますます理解出来ないと言ったように瞳を動かした。
「何でエドアンがマイナス思考になるんだ?
俺がそうするのは、別にあいつにイラつくからじゃねぇ。
忘れるってことは、それだけ疲れてんだろ?
俺はネバーランドにいる間はある程度時間を調節出来る。
だから洗濯ぐらい俺がすればいい。
何も忙しく働くあいつに足枷をわざわざ増やさなくてもいいだろ。
俺が1時間早く起きればいい話だ。違うか?」
真顔でそう言うクララさんに僕が何を言えたでしょう。
「お願いします。
そう言うことは船長に直接言ってあげてください。
泣いて喜びますから」
何かいろいろ勘弁してください。
いつから僕はこんなポジションなんでしょうか。
大人の恋愛って難しいですね。
もっとストレートに行けば楽なのに。
クララさんの不思議そうな顔を見て、そんな事を思ってしまう僕でした。
ーEndー
BackNext
[戻る]
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!