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それは、思わず耳を塞ぎたくなるようなものだった。
ゼロの感じた痛みや苦しみ、感情はわからない。
だけど、ゼロの受けたその行為がどんなに残酷で酷いものかはわかった。
こんな痛め付け方があったのか、と思わず感心してしまう程に、小百合のやり口は卑劣で残酷な許せないものだった。
俺が考えていたよりも、遥かに酷い。
俺が少し弱気になっていると、ゼロに呼ばれた。
「足を…降ろしてもいいか…?」
今の大きく足を開いた、全てを晒すような格好が恥ずかしいのか、それとも小百合にされたことと重なって恐ろしいのか。
震える声でそう訴え、毛布で体を隠そうとするゼロを見て、俺は腹をくくった。
例えゼロをひどく苦しめることになったとしても、俺は何が何でも絶対に、ゼロを真っ暗闇の中から連れ出す。
「っやめろ!!やめろって…!!」
ゼロの必死の訴えを聞かずに、俺はゼロの両膝を90度に折り曲げる。
ゼロは俺が何をするつもりなのかを察知したのか、無茶苦茶に暴れる。
俺は毛布を丸めゼロの腰の下に入れると、ゼロの両膝下を上に持って行きシーツに押さえ付けた。
「うぁぁぁーっ、いやっ、やだっ、やだっ、降ろせ、降ろせよ…っ!!」
ゼロの恥ずかしい所が全て見える体勢に強制的にされたことで、ゼロは羞恥と屈辱、恐怖で泣き叫ぶ。
俺はそんなゼロの姿を見て、直ぐにでも解放してあげたくなる。
だけど一方で、ひどく胸が高鳴り、興奮している自分がいた。
「いやっ、離せっ…やぁ…、見るなっ…見るな…!」
目をぎゅっと閉じて、泣き叫ぶゼロの姿を上から見下ろしながら、俺はゼロの顔に自分の顔を近づける。
「恥ずかしい?」
「ふぅ…ぅく…っやだぁ…」
「ゼロ、目を開けて」
俺の言葉を聞いてゼロは首を左右に振る。
「ねぇゼロ、目を開けてよ。開けないともっと恥ずかしいことするよ?」
ゼロはもっと恥ずかしいこと、という言葉にビクッと体を震わせた。
ゆっくりと開かれた瞼からは、涙が途切れることなく流れている。
ゼロは俺の姿を認識すると、視線に堪えられなかったのかすぐに顔を逸らして目を閉じてしまう。
「ねぇゼロ、今すっごくやらしい格好だよ」
「っ…」
「ゼロ、俺を見てよ。じゃないと意味ない」
少し強めにそう言うと、ゼロは唇を噛み締め、無理矢理俺と視線を合わせた。
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