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「何だ、それは災難だな。まぁ何もない所だけどゆっくりして行けよ。ちょっと待ってろ、毛布と枕持って来てやるから」

「ありがとうフック船長!2人とも俺の房はこっちだよ」

目を丸めて固まっている2人の手を引いて2人を俺の房へと連れて行くと、ゼロが丁度シャワールームから出てきた所だった。

「げぇっ、何でこいつらがここに居るんだよ。マジかよ?マジで中身入れ替わってんのか?」

ゼロがシンとワンワンを疑り深く観察し始めるとベリーズが様子を見にやって来た。

「中身がどうであれ、お2人がネバーランドに居ると身の危険を感じてしまうのはきっと条件反射ですね。ゼロ、もしあれでしたら今日は僕のベッドで寝てもいいですよ。どうせ僕ベッド使いませんから」

「あーそうだな。そうする。久しぶりに静かに過ごせるぜ。こいつ寝なくても平気な奴だから頃合いを見て先に寝た方がいいぜ?じゃねぇと朝までこいつのハイテンションにつき合わされるハメになるからな」

2人にそう助言して嬉々として引っ越しの準備をするゼロに俺は複雑な気持ちになる。

ゼロとベリーズが出て言ってから俺のベッドをゼロのベッドにくっつけていると、兄ちゃんがやって来た。

「ノアとチェシャ猫には俺から話して来てやるからお前はここに居ろ」

「うんわかった。ありがと兄ちゃん!」

兄ちゃんは2人に視線を移し、俺の頭を撫でると直ぐに出て行ってしまった。

「どうしたの2人共?ゆっくりしてていーよ?」

フック船長が持って来てくれた2人分の毛布と枕をベッドにセッティングしながら部屋の隅で固まっている2人にそう声をかけると、2人はハっとしたようにぎこちなくベッドに腰を降ろした。

「…何かもう異次元だな。何だ、このアットホームな空気と至れり尽くせりな感じは。まぁトップがフック船長なら納得は出来るけどな」

ワンワンは居心地が悪そうな顔でそう呟くとベッドに倒れ込む。

「…確かにここ程安全な所はねぇだろうな。まさかネバーランドで寝泊まりする日が来るとは…今まででは考えられなかったぜ」

シンも居心地が悪いのか困ったような顔をしてそう呟く。

「3人で寝るのって初めてだから嬉しいなぁ〜。良かったらいつでも来てよ!」

俺がそう言うとワンワンに行かねーよバァカ、と呆れたように笑われた。



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