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「ねぇラクハも一緒に観戦しようよ。そうすればこの下品極まりない鳥人間によってむさ苦しさが悪化した空気も少しは緩和されると思うんだけど。

俺鳥アレルギーみたいでさぁ、特にピンクの奴が駄目何だよねぇ。あー痒い、おー痒い」

チェシャ猫はピンクの鶏を視界に入れないようにしてわざとらしく体を掻いてみせる。

分かり易い態度を取るチェシャ猫に、ピンクの鶏は我慢の限界だと言った顔で詰め寄ってくる。

「いい加減にしろよお前。いつまでもガキみてぇな態度取ってんじゃねぇよ」

チェシャ猫へと向けた言葉を、何故か俺の胸倉を掴み、俺の目を見つめて訴えてくるピンクの鶏に俺は眉をひそめた。

エデンの現No.1と言ってもチェシャ猫に引け目を感じている様子がありありと窺える。

「ガキだよ?お宅程俺年寄りじゃねぇし。って言うかお前って何?鳥類に馴れ馴れしくお前なんて言われたくねぇんだけど。そんなに俺が嫌なら俺の居る所に寄って来なきゃいいのに」

チェシャ猫の機嫌が悪くなって行くのを感じたのか、ピンクの鶏は慌ててチェシャ猫を宥めようと声を和らげる。

「そ…そんな事言うなよ。俺達ももう長い付き合いだろ?いい加減和解しねぇか?」

何とか説得を試みるピンクの鶏だったが、チェシャ猫はあざ笑うように短く息を吐いた。

チェシャ猫は滑らかな動きで俺から体を離し、リズの目の前まで移動すると長身のピンクの鶏を舐めるように下から見上げた。

「どうやって?そこには何もありはしないのに。

面白い事言うねぇ、さすがは鳥人間。記憶力もないみたい



チェシャ猫が高圧的な言い方で嘲笑いながらそう言うとピンクの鶏は気まずそうに目を泳がせた。

「俺を不愉快にさせてメリットがあるとは思えないんだけどねぇ。お宅の所にも新人入ったんじゃなかったけ?俺の把握ミスかにゃぁ?」

首を横に傾けて表情の読めないふにゃふにゃした笑顔を顔に貼り付けるチェシャ猫を見て、ピンクの鶏は顔をひきつらせて息を飲んだ。

「お兄ちゃんも鳥人間とあんまり関わらない方がいいよ?鳥臭くなるから。あぁそうそう。エディに襲われたら詳細教えてね。いい?温いプレイは興味ないから許してあげるけど、激しいプレイの時は呼んでくれないとお仕置きしちゃうぞ?エディにあんな気持ちい事したら怒るよ?」

俺の頬にキスをして訳のわからない事を真面目な顔で訴えてくるチェシャ猫に俺は静かに眉を寄せた。




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