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「ハイジ、お前どうやってワンと仲良くなったんだ?」

ワンが姿を消した後、不思議そうにエドアンがそう尋ねるとハイジは首を傾げた。

「俺にもわかんない。よくわかんないけど、ワンワンは俺とエッチな事したいって言ってたよ。だけど俺は好みじゃないんだって」

複雑そうな顔をしてそう言うハイジに、俺は思わず水の入ったコップを落としそうになる。

「…ワンに、何かされたのか?」

俺がそう尋ねるとハイジはうーん、と頭を悩ませた。

「別に嫌な事はされてないよ。

ワンワンは俺を強姦したかったみたいで、だけど俺はワンワンが俺の体見ても嫌な顔しなかった事が嬉しくて、ふわふわしてたらもっと抵抗しろって怒られた。

訳わかんなくねー?

そんな事言われたって、ワンワン嫌な顔しないし、体の傷の事で俺が他の人にいじめられるんじゃないかって心配してくれるんだもん。

だから俺も嬉し過ぎて思わずグサッて」

嬉しそうな顔をしてナイフで突き刺す軽いジェスチャーを入れてそう説明するハイジに、エドアンは直ぐに口を開く。

「いや待て待て、最後絶対おかしいだろ。俺にはどこでワンと友情が生まれたのか微塵もわからねぇんだけどなハイジ」


理解不能だと言いたげな顔でエドアンがそう言うと、ハイジは考えるように瞬きを数回繰り返した後、きっとワンワンもちょっと変なんだよ、とその一言ですべてを片付けてしまった。

俺はそんなハイジとエドアンのやり取りを見て湧き上がってくる複雑過ぎる感情を上手く処理出来ずに暫く持て余していた。



◆◆

「お前らはどうするんだ?俺とロビーに行くか?それともネバーランドで休んでるか?」

朝食後、一旦ネバーランドへと戻って来た所でエドアンがゼロとベリーズにそう尋ねた。

「クララさんは今日どうされるんですか?」


さっきのハイジの話が頭から離れないでいた俺は、いきなりベリーズに話を振られて少し驚く。

「そうだな…取りあえず新人歓迎パーティーが始まってからハイジを図書室まで連れて行って、囚人がロビーに集まっている間に刑務所内を見て廻るつもりだ」

ハイジが刑務所内を探検したがっていた事を思い出し、下見をするのも悪くないと思いそう言うとベリーズは俺を見上げて嬉しそうに笑った。


「僕が案内しますよ。船長、僕クララさんに引っ付いてるんで大丈夫です!」

ベリーズは俺の腕を掴んでそう言い切ると照れたように笑った。






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