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「お前とは仲良くなれそうな気がするぜ」

「?ありがとー、嬉しいよ。これどうしたの?」

ワンのアニマル柄の耳飾りを指でつつきながらそう尋ねるハイジに、ワンは待ってましたと言わんばかりに口を開く。

「今日つけてるのは全部俺の手作りだ。これは俺の一番の楽しみだからな。道具や新しい服を手に入れる為ならラクロのアレを舐めてやるのだって軽いもんだ」

俺は内心何もそこまで赤裸々に答えなくてもいいのでは、と思ってしまったが、ハイジは特に気にした様子もなく純粋にスッゲェ…とワンを尊敬の眼差しで見つめている。

「いいなぁ〜今度俺にも何か作って!お願いワンワン」

「バァカ、図々しいんだよ」

ワンはそう言ってハイジを嘲笑うものの、まんざらでも無いのか顔がにやついている。

「え〜そんな事言わずにさぁ。お願いお願い」

「ただで作ってやるってのも何かしゃくだしな。そうだな、俺にキス出来たら考えてやってもいいぜ?」

ハイジはまぁ無理だろうけど、とハイジの反応を満足げに受け止めているワンに躊躇う事なく口付ける。

「へへ、俺首につける奴がいい。出来ればなるべく首が隠れる感じの」

ハイジの行動に唖然とするワンにハイジはそう告げ嬉しそうにはにかむ。

ハイジにとってキスはハグと大して変わらないのか、ハイジは顔色一つ変えずにちゃっかりリクエストまでしている。

俺はそんなハイジを複雑な思いで見つめる。

「お前なぁ…もう少し躊躇うとかねぇのかよ。相手が俺じゃなかったら食われちまうぜ?まぁ言い出したのは俺だけどな。仕方ねぇ、お前にピッタリの首輪を作ってやるよ」

「わーいっ!!やった!ありがとーワンワン」

ワンは純粋に懐いてくるハイジの頭をグシャグシャと撫でながらシン・アベルを見上げる。

「シンを負かした奴って言うからどんな奴かと思えば、こんな純粋無垢なガキだとはなぁ。お前鼻の下のばしてたから負けたんじゃねぇの?」

ワンのその言葉にシン・アベルは複雑そうな顔をする。

「正直まるっきり油断してたっつーのもある。だがコイツは間違っても今お前が思ってるような奴じゃねぇ。

死にたくねぇならコイツの扱いには気をつけた方がいいぜ」

そう言って厳しい顔をするシン・アベルに、ワンはハイジを観察するが直ぐに不思議そうに肩をすくめた。






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