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誰が天然だ。
エドアンの発言に納得のいかない所があったが、今はそんな事よりも夜のお誘いとやらをどうするかだ。
これから先の事を考えるとチェシャ猫と友好を深めるのが正しい選択何だろうが、
俺個人の意志として誰かと肌を合わせるなんておぞましい事はしたくない。
ハイジの事を考え中々返事を返せないでいると俺を隠すようにエドアンは俺の前に立った。
「断る」
エドアンは、まさに俺が言いたい言葉をキッパリとチェシャ猫に言い放った。
「何でエディが答えるの?」
興味深げにチェシャ猫は視線をハイジからエドアンに移す。
俺は一瞬の間エドアンの言動に呆気にとられてしまう。
「クララは俺の大事な未来の嫁だ。お前みたいな変態にみすみす抱かせるかよ」
病的なまでにいい奴で平和主義者のエドアンらしからぬ喧嘩ごしの姿勢に、チェシャ猫を含め周りで息を飲んで俺達のやり取りを見守る囚人達は目を丸めた。
俺も同様に驚きをかくせない。
抱かせるかって…エドアン。
俺はお前にとってマジでそう言う対象なのか…?
…いや、違う。
それは無い、絶対にあり得ない。
エドアンは俺を助ける為に言っているだけだ。
俺を抱く位ならノアや鶏を抱いた方がマシだろ。
「……ぇー?マジで?!俺の誘いを断るからてっきりエディは立たねぇのかと思ってたのに。うわぁー…面白くなーい」
チェシャ猫は不満げな顔でエドアンの顔をしげしげと眺めている。
呆気にとられてる場合じゃない。
しっかりしろ。
チェシャ猫がいくら危険な人物だからと言って俺がビビっててどうする。
俺が奴に歯向かう事でハイジに被害が及ぶとしても俺が盾になって守ればいい。
ただそれだけだ。
変態加減では勝てる気がしねぇが危険度で言ったらハイジと俺だって負けてねぇだろうしな。
「まぁエディがマジになるのもわかるけどさ、相手が天使なラクハなら。
けど今俺はエディじゃなくてラクハに聞いてるんだよ?」
チェシャ猫はそう言って俺とエドアンに近づくとエドアンの肩を押して答えを促すように俺の顔を見つめてきた。
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