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「酷いですよね、船長は悪い事してないのに。副所長のアレは絶対趣味ですよ、何かしら理由を見つけて囚人をいたぶるんですから」

「俺気に入られてるからな、他の奴より耐久性あるし。何つーかお仕置き部屋って言うよりは拷問部屋だよなー。独房にぶち込めば済む話なのにな?」

…どうやら独房とお仕置き部屋成るものは別物らしいな。

想像して顔を青ざめるベリーズと呆れたような顔をしているエドアンに俺は考えを改め直した。

まぁその内お仕置き部屋の正体は身を持って分かるだろうから別に今特別気にする事では無い。

今はそれよりもハイジだ。

戻ってくるのが少し遅くはないか。

ハイジが戻って来ない事に不安にかられ始めた時、視界に見知ったアッシュブロンドが映った。

「ハイジっ!!」

反射的に名前を呼ぶと俺に気付いたハイジは勢いよく俺の方に駆け寄り、

俺の腹部にタックルするように貼り付いた。

「兄ちゃんだぁ」


俺の存在を確認して安心したように甘えてくるハイジの顔を上げさせ何か異変が無いか確認する。

「ノアに妙な真似されなかったか?他の奴らに襲われたりしてねぇな?」

「俺は大丈夫さ兄ちゃん!俺ねっ今日スッゲェ頑張ったんだよ!」

褒めて褒めて、と目を輝かせているハイジの頭を撫でてやりながら俺は一先ず大きく胸を撫で下ろした。


「ゼロ、ノアの箱船の奴らに何かされたのか?」

ハイジとは正反対に思い詰めたような顔をしているゼロにエドアンが心配そうな顔でそう尋ねる。

ゼロは心配そうに反応をうかがうエドアンとベリーズに首を横に数回振って見せるだけで口を開こうとしない。

そんなゼロの様子にハイジは困ったような顔をしてエドアンとベリーズの方を見た。

「あのね、ゼロは大丈夫だったよ。ちょっと危なかったけどゼロも俺も頑張ったからノアのおじさんが見逃してくれた」

「ノアが見逃した?あんなにゼロに執着し、尚且つハイジと言う美味しい餌も加わってるってのにか…?」

信じられないと言う表情でそう尋ねるエドアンにハイジは俺から体を離すとエドアン達の方に向き直った。





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あきゅろす。
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