110 「…ハイジっ…口…離せっ…」 ゼロは腰を小刻みに震わせ急に激しく嫌がり始める。 怯えの色を含ませた熱にうかされたような瞳を俺に向けた。 もうイきそうなのかな。 そのまま口内に深くくわえこんでは出す動作を止めずに繰り返していると、 ゼロは涙をみるみる目元にためて快感で力の入らない手で俺の肩を押し返そうと躍起になる。 「嫌だ…っ…出るって…離せよっ…」 止めようとしない俺を信じられない、と目を見開き涙を溢れさせるゼロに少し心が痛かったけど止める気はなかった。 ここでゼロの望み通りに口を離してあげるといいんだろうけど… 何せゼロがことごとく俺の想像をくつがえす程にヤらしくて可愛いから意地悪したくなる。 「…いやだっやだっ……やぁ…っ…」 別に口に出されたってゼロを嫌いになったりしないんだけどな。 本気で泣き始めたゼロにさすがに可哀想になって俺は口を離すと体を上にずらして自身を右手で優しく握り直し後は手でイかせてあげる事にした。 絡めていた手を離して意地悪してごめんね、の気持ちを込めて目尻にキスするとゼロは安心したように小さく息を吐いて俺の肩口に顔を埋めてしがみついた。 直ぐに絶頂を迎えたゼロは俺にしがみついたまま息を調えるとゆっくりとした動作で俺から体を離した。 離れていくゼロの体温を少し寂しく思いながら俺はある事に気付く。 つい夢中になっちゃって忘れてたけど周りに人が沢山いたんだっけ。 口元を拭いながらよっこいしょっ、と立ち上がり視線を動かすと予想を反して俺達を取り囲んで今までの行為を見ていた囚人さん達は大人しかった。 最後手でイカせちゃったから約束チャラになったりしないかなって少し心配したんだけど問題ないみたい。 だって皆欲情しきった目で俺を見ては喉を鳴らし、黙って服を着ているゼロを舐めるように見ては喉を鳴らしてて忙しそう。 「俺ちゃんと口でしたし、ゼロ可愛いかったし、これで文句ないよね」 他の囚人同様欲情した目で俺を見つめているノアのおじさんにそう言うとおじさんは約束は守ると言っただろ?と余裕のある顔で俺にそう言った。 兄ちゃん、ノアのおじさんって兄ちゃんが警戒する程悪い人じゃないみたいだよ。 BackNext [戻る] |