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短編 うみねこ
●What is it?(アフロディ



好きってなんだろう?

好きになるってどういう感じなのかな?





春の木漏れ日のなか僕は桜の木の下にいた。
風に吹かれて花びらがまいおちてくる。

あたたかい。
とても居心地がいい。

僕は目を閉じた。

視界が真っ暗になる。
でも、視覚以外の五感が敏感になった。

肌を滑る風。
桜の花の淡い香り。
さらさらと揺れる木々の音にまじって綺麗な歌声が聞こえた。

とても澄んだ綺麗な歌声。

思わず聞き惚れた。


そっと目をあけて音の出所を探すと桜の木の枝に腰かけた女の子が目に入った。


まるで桜の木の精のようだ。そう、思った。

みつめていたからかふと目があって彼女は歌をとめた。


「素敵な歌だね」

『ありがとう』

そういって微笑んだ彼女。
何故か心拍数があがったきがした。


…きっと気のせいだ。



『よっと』


彼女は木の枝から地面まで一気に飛び降りてきた。
しなやかな動きだった。


そうして、体についた花びらなんかを払い落とすとこちらを向いてまた微笑んだ。


『それじゃあ、また…どこかで』


それだけいうと彼女は校舎に向かって歩いていった。
僕はその場から動けなかった。



見惚れていた?
この僕が?


この胸の高鳴りはなんなのだろう?



それが恋だと気がつくのはまだ先のこと。




(また会えるといいな)(綺麗な人だったな…)(名前も知らない君に僕はひかれている)



あとがき



アフロディが鈍感だったら。
と思って(笑)

テスト勉強の息抜きでしたぁ





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あきゅろす。
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