[携帯モード] [URL送信]

main
入寮
校舎の向かい側、グラウンドをはさんだ正門から一番遠い場所に寮があった。

中・高一貫であるが、校舎と寮はそれぞれ分かれて存在している。

先程一緒に編入してきたほかの人たちはもう入寮を済ませてしまったらしい。
寮の入り口はまるでマンションのエントランスのようであったが、試験の際になんだこの無駄な豪華さは!と一通り呆れていたので、
ま、ここもそんなもんだよねー、と寮監室へ向かった。

出てきた人がスキンヘッドでサングラス着用の強面だったことにびっくりしたものの、寮の説明を丁寧にしてくれ、部屋で食えとクッキーをくれたので、
俺の中での寮監は「やさしい人」に分類された。

食べ物を与えてくれる人に悪い人はいないと思うんだ。

田舎のおばあちゃんとか、友達のお母さんとか。

渡されたカードキーをなくさないよう2階へ向かう。
基本寮は二人部屋だが、2LDKとなっているため、一人部屋と同意みたいなもんだ。
各学年300人を収容するため、寮は3棟存在するものの、各棟は渡り廊下でつながっており上空からは3角形の形をしている。

各寮へはランダムで仕分けられるため、どこぞの魔法学校のように対抗しているわけではないらしい。

3角形も真ん中には別棟があって、食堂や食料品店、書店他最低限の生活ができるショップが存在している。

と説明された内容を頭の中で復習しているうちに部屋の前についたようだ。

一応インターホンを鳴らす。
反応がない。

[*前へ][次へ#]

9/23ページ


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!