刀剣乱舞 吉兼 本丸ケンカップル 吉兼 本丸ケンカップル 「陸奥守吉行ィーーーーー!!!!」 早朝の本丸に響き渡る和泉守兼定の怒号。寝ていた刀剣たちは何事かと各々部屋から出てきたが庭に和泉守兼定の姿を見つけた瞬間 " あぁまたか " と再び部屋に戻っていく。 「うひひ、ざまあみろ」 楽しげに庭に面さない廊下を走っていく陸奥守吉行の姿をみた燭台切光忠はフライパンを持ったまま " 後でちゃんと掃除してよー! " と一言。 「了解!後でな!!」 陸奥守吉行は審神者の部屋までそのまま走り勢いよく襖を開けた。布団に寝たままの審神者が陸奥守吉行を見つめる。 「えっ、何」 「匿うてくれ!!」 「はー、またか。仕方ないな。こっちおいで」 審神者は"あとでみっちゃんに部屋掃除してもらおう…"と呟きつつ陸奥守吉行を押入に押し込めまた布団を被り襖に背を向ける。 暫くしてドタドタと荒い足音が聞こえ、 「おい主!襖開けるぞ」 審神者が答える前に襖がスパーンと開く。審神者はまるで今起きましたとでも言いたげに目を擦り、 「兼さーん?おはよ、どうしたのー」 と間延びした声で全身泥塗れの和泉守兼定を見、「うわー」と一言。 「ここに奴が来ただろ?」 不機嫌オーラ全開の和泉守兼定に審神者はめんどくせー、と呟き。 「俺今兼さんの声に叩き起されたばっかで、この部屋に吉行が来たかなんて知らないよー。もっかい寝てもいい?」 「くそ!あの野郎まじボコボコにしてやる…!!」 「てかその格好どしたの?」 「寝てたら泥が落ちてきた」 「ぶっは!吉行にやられたの?」 「そうだ畜生」 「あっはは!吉行ってやること小学生の男子だよなー」 「??」 意味が分からないと首を傾げた和泉守兼定に審神者はニヤリと笑い。 「小学生の男子ってな、 好きな子ほどちょっかい出したくなるもんなんだよねー」 「馬鹿なことを言いなさんな!!!!」 陸奥守吉行がスパーンと押入の襖をスライドさせてでてくる。それを見た審神者は余りにも目論見通りすぎて大爆笑で転げ回る。 「こいつが俺の事を好いてる事くらい知ってる!」 「ばばばばば馬鹿言いなさんな!」 「じゃあ俺のこと嫌いなのか?」 「好きに決まっちゅーやろ!!!」 「ぶっふぁwwwwww」 怒鳴る和泉守兼定。 真っ赤になり焦って否定する陸奥守吉行。 寂しそうに目を伏せる和泉守兼定。 再び焦り本音をぶちまける陸奥守吉行。 爆笑する審神者。 起こしに来た近侍の太郎太刀が固まった2人と爆笑し過ぎて疲れているのに尚も笑いが収まらず震えている審神者を見て 「これは…?」 と?マークが沢山浮かぶのは数分後の話。 それから審神者の策略(?)により和泉守兼定と陸奥守吉行が仲良く畑を耕しまたケンカして今度は殴り合いに発展し転げ回り唇同士が触れ合い真っ赤に爆発するのは、また別のお話。 [*前へ] [戻る] |