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異世界の姫君
戦いのなか…





「……何」

唯はベルに向けていた視線を一瞬だけ


存在を確認するとまた視線をベルに向ける

一人一人個性的な顔をしていた彼ら
ベルは彼らを見ると唯からの殺気は感じているものの段々とその殺気に慣れてきたのか
ベルは唯や綱吉達の方を見て、整った歯を出し
ニッとして言葉を発した

「ナイスタイミーング、待ってたぜ」

その言葉に綱吉達は気づいた
あの黒服に身を包んだ男の人達は今から来ると言われていたヴァリアー隊員なのだと
しかもまだ3人でこれから後 47人来ることにも…

だからこそ、ベルは笑っていられるのだ

しかしー

ガクンッ
ヴァリアー隊員は何故か疲れていて、
1人倒れて他2人は顔が真っ青でいた

「報告します、我々以外のヴァリアー隊全滅!!」

「!!!」

なんと、50人来るはずだったヴァリアー隊員は
此処にいる3人だけで、他の者は全て何者かに殺られていたのだった

生き残ってこの場所まで来た彼らの報告に
期待をしていたベルにやっと今唯の殺気に慣れたマーモンは驚きをかくせないでいた

綱吉達もどうゆう事だと驚くしかなかった
50人もの敵を倒してくれたのは助かるがその人物が何者か分からないでいた


「奴は強すぎます!!鬼神のごとき男がまもなく…!!!」

ギュオッッ
その音に助かってきたはずのヴァリアー隊員の1人は「げげっ」っと声を発した
彼らヴァリアー隊員の後ろには風の竜巻が来ており
一瞬で残っていたヴァリアー隊員達を吹き飛ばした

その竜巻を見て綱吉はある人だと気づいた

ズササァ
ヴァリアー隊員は地面に打ち付けられた
此処に現れた人物を見てクロームはやっと気づいたのだった

「あの人…ずっと骸様が話しかけてた…」

クロームが感じていた何かは彼だと…

「取り違えるなよ、ボンゴレ
俺はおまえを助けにきたのではない


礼を言いに来た」

「ランチアさん!!!」

綱吉はこの場所に来た人物の名前を口に出した

彼、ランチアは六道骸に操られ
自身の!ファミリーを殺してしまった

それから自分自身が怖くなり自害しようとしたが
出来なかった
六道骸に体を乗っ取られているので
自分の意思で体を止めることが出来ないのだ
だから自殺なんてもってのほかであった

いつしか、彼自身
自分を諦め六道骸に付き従うようになった

そんなとき綱吉と六道骸の戦いのなか綱吉にランチアは救われたのだった

ベルやマーモンは綱吉が彼を呼んだ名前に驚いていた

この場にいるほとんどの者は彼がどのような人物か知っていたが、唯だけは知らずにいた

唯はベルに向けていた殺気を止め怒りを抑え
考え事に浸っていた


あの人誰だろ…
綱吉さんが名前を呼んだってことは敵さんじゃないのかな?

クラァ…

うぅ、目眩が…;

あーまた、私ってば怒りに任せてイノセンスを発動しちゃった
体の調子最悪なのに…
ヤバイな…気絶しそう…
頑張れ私!こんなところで倒れたら敵に
さぁ、私を殺れって言ってるようなもんだ

踏ん張れ自分…

そんな唯の心の葛藤を知らず、ベルは

「しししそーきたか…
…そんじゃあ…

とっとと済まそっと♪」

綱吉にナイフを投げた
唯はすぐに動こうとしたが、体が言うことを聞かず動けないでいた

ッ!!どうしよう、綱吉さんが殺られる!!!
私は守れないっ!!!守りたいのに!!!

キキキキンッ

「おっとそーはいかねーぜ」

「山本!!」

「武さん!!!」

山本は綱吉の前に出てきて、ベルのナイフを
弾いた

唯は山本が綱吉を守ったことに安堵した
その表情を山本は見て

「俺達もいることを忘れるなよ、唯」
にっこりとしながら唯に向かって言った

その言葉に唯は前にも言われたことがあることをお思いだした

(僕達もいることを忘れないで下さい、唯)


あ、そっか私はまた一人で何もかも
守ろうとしていたんだね

ここにいないあなたと同じような事を私に言って
気づかせてくれる人はちゃんとこの世界にも居るんだね……

「はい、ありがとうございます武さん」

嬉しいようでまた、淋しくなった気がした

「ムム…こうなってくると…{ホゴッ}…?」

ドン「ムギャ」
突如マーモンは炎の柱に飲み込まれた

「逃がさない」
いきなり表れた炎はクロームが作り出した幻覚だった

ジャララ
「ねぇ、決着つけようよ」
いつのまにかこの運動場に来ていたらしく血まみれながらも戦闘態勢にはいって言う雲雀

雲雀が居ることに気がついた唯は
驚きと困惑の表情をしていた

「いかせんぞ」
笹川も拳を構え戦う準備をする

「10代目!おケガは!」

「ありがとう…大丈夫」

獄寺は綱吉の傍に行き、綱吉のケガの心配をしていた

XANXUS達は周りを綱吉達や唯に囲まれなすすべがなくなった

カララン…

ベルはナイフを地面に落とし、手をあげ
降参のポーズをとった

「ダメだこりゃ」


「ウム…ボス…ここまでのようだ…」







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あきゅろす。
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