異世界の姫君
可愛い仔
「ガオッ」
ん?何かの鳴き声?
何かの声が気になり、失せていた顔を上げた
閉じていた目を開けると視界いっぱいに広がる明かり、そして
「えっ!?ライオン!?…って、わぁっ!!」
飛び付いてきたまだ小さい、仔ライオン
仔ライオンが飛び付いてきたおかげで、後ろの木にぶつかった。私の腕の中にいた幸は仔ライオンが迫ってきた時驚いてすぐに、私から離れた
幸先に退けるなんて酷い、
私頭打っちゃったし、うぅ痛い;
「……あれ?この子って…………あっ!!
君はあの時の綱吉さんの匣兵器だね!そっか!
本当の姿に戻れたんだね!」
よしよしと撫でながらそう言うと、仔ライオンさんは嬉しそうにゴロゴロ喉を鳴らしていた
嬉しいな。元に戻れていて、本当に嬉しい!
それに、可愛いし!
「唯何で、ツナの匣兵器だって分かったんだ?」
「狽「っ……いつの間に隣にいたんですか…
リボーンさん………」
ビックリした
驚かさないでほしいです。リボーンさん
もう、ビックリし過ぎて危うく、気絶しそうでしたよ;。それでなくても、私ビビりなのに……ゝ
いつの間にか隣にちょこんと立っているリボーンさん。気配も感じられず、多分気配を消して近づいてきたのだろう
完璧と言える気配の消し方
この芸当はリボーンさん位の実力にならないと出来ないだろう。
「あぁ、わりいな…それで、何で分かったんだ?」
謝り方に心がこもっていない…
私はまだ、若干震えているのに;
まぁ、リボーンさんらしいけど…うん、らしいよ…
「えーと、それはですね
この「ナッツ!!」…………」
喋ろうとしたら、私の言葉はこの子のご主人様こと、綱吉さんがこちらに来て叫んだのでそれで遮られました。たまたま、私の喋るタイミングと綱吉さんの叫ぶ声が重なっちゃっただけなんです。
…………………だから、リボーンさん
「なっ!?リボーン!?
いつの間に唯ちゃんの所に来てたんだ
ーーって、わっ!何でそれ此方に向けるわけ!?」
「俺が今、イラっとしたからな」
「ーーーなぁ!??意味わかんねーよ!」
それに、怒ったからって綱吉さんに銃を向けないでください。話が進みませんから!
「唯、話してくれ」
「あ、はい。」
「ツナお前もちゃんと聞いとけよ」
「ロープで縛られたままかよ!?」
「お仕置き中だからな」
「何にたいして!?」
「さ、唯話せ」
「無視かよ!??」
「…ハハ;」
綱吉さんとリボーンさん二人のやりとりは、
何だか中がいいのか悪いのか分からない
思わず苦笑いがこぼれてしまった
「えーと、私がこの子…えっとナッツでしたよね?のことを、綱吉さんの匣兵器だと気づいたのは
最初に会ったときと声が同じたからなんです」
「声?」
「はい。最初に会ったときはナッツはマモルって私にそう言ってくれたんです
で、今会ったときタスケテーって言っていました
何かは分からなかったけど喧嘩でもして負けたんですか?」
顔や体に引っ掻きキズどれも浅く、1日や2日位で消えてしまうだろう
此方に来たとき弱そうな顔をしていた。
今思うとナッツはご主人様、綱吉さんそっくり。
少しだけ臆病そうな所とか。
まぁ、私もビビりだけど;
「あー;それはさ、獄寺くんの瓜にやられちゃってさ………」
苦笑いでナッツを見ながら言う、今も尚ロープで縛られた状態の綱吉さん
ちなみに、ナッツは以前と私の膝に座り(足をくずした)私に撫でられているのを喜んでいる
もう、凄くかわいいよ!癒される。
そのリボーンさんとは逆隣にはぶすーと何故か分からないが不貞腐れている状態の幸が無言で座っていた。
「ナッツはツナ同様
戦闘時以外はダメダメなんだ。主人に似て」
リボーンさんのズバッと発言
綱吉さんは何も言えない感じだ。
何気に当たっているのだろう。反論しないと言うことは…………………
膝の上のナッツはきゅーんと眉を下げてショボくてれいた。…………うん、その姿もかわいい
「所で、唯ちゃんって匣兵器達の声聞こえるの!?」
「毎回聞こえる訳ではないですよ。
たまに、この子達や生きている生き物の声が頭に入ってくるんです。本当にたまにですけどね」
「それで、ナッツが分かったんだな
あの時、ツナの匣兵器が暴走したときも本当の姿ではないと気付いていたのもその理由なんだな」
「はい。そうです
……………て、私その事ディーノさんにしか話していない気が………ディーノさんから、聞いたんですね。リボーンさん」
「ああ、あの時唯を部屋に送ったあと
ディーノは俺の所に来て話してくれたんだ」
「そうだったんですか。」
別に内緒話のようなものじゃないから良いですけど……情報の流出って早いな;
そう思いながらも尚、ナッツを撫でる
「こら!待て瓜!!」
と、獄寺さんの怒鳴り声
瓜ってさっき綱吉さんが言っていたな
ナッツが負けた相手だったよね。
「にゃーーっ!」
「わっ!またっ!?」
ガバッと顔に飛び付いてきた何か、鳴き声からして猫だよね。早すぎて姿を目で捕らえることが出来なかった
てか、これは先程のデジャブではないか;
「うぅっ……(息できない〜)」
誰か助けてぇ。苦しい!猫さん顔から退いて!!
膝にいるナッツは先ほどの喧嘩で(本当は喧嘩じゃないけど唯はそれを知らない)負けているので助けてはくれない。てゆうか怖くて私から離れ一目散に綱吉さんの所へ避難
ナッツ酷い;
綱吉さんは行動が不能(ロープで縛らているから)
リボーンさんは助ける気は絶対なし
だって、面白がってるのを感じるから
頼みの綱の幸は尚隣にて不貞腐れている
ってぇ、誰も救いの手はなしですか!?
「んんっう!!(息をさせてぇ〜!!)」
ダッダッダッダ!!!
「いーかげん、唯から離れろ瓜!!
てめーは、唯を殺す気か!!」
ーーーガッ
やっと救いの手を差し出したのは、獄寺さん
ぷはぁっと空気をやっと吸い込む
酸欠状態が続いたお陰で目の前がぐるぐる
あれぇ…これって、お風呂でのぼせたときじゃなくて…あれだ…,。クロス元帥のお酒間違って飲んだときそっくりぃ………
世界がまわってるぅー
ーーーーーバタンッ
「わーーー!!唯ちゃん!?」
「唯!?」
「酸欠過ぎて気を失ったか」
「リボーンお前見ていないで、早く助けてやれよ!」
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