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異世界の姫君
想うこと




「力の枯渇と衰えだと思っています」
ユニのその言葉は心に重くのし掛かった

ラルミルチさんと言うかたとユニの会話を近くに座っていたので耳に入ってしまった
ユニの先を見通す不思議な力の話をしていた
そして、アルコバレーノの話

アルコバレーノとはよく分からないけど
多分それはユニのこれからを左右する事が含まれているのだろう

そうやあ、リボーンさんもアルコバレーノと聞いたことがある
赤ちゃんなのに、人一倍強く
その強さは生まれ持った強さではなくどちらかと言うと長年鍛練を繰り返して得たものの強さだ
生まれてまだ間がない赤ちゃんにはその長年は無理だ

なら、これは予想でしかないが
元々成人を過ぎた男性でそれが何らかの方法で
赤ん坊になってしまっていたとしたら?

その考えが私の中で一番合点がいく

でも、本当に何が正解か分からない
それでも私は、この力を使ってでもユニも
守ってみせる

アリアさんにも言われたしね

「(唯…無理はしないで…)」

うん、分かっているよ幸
出来る限り無茶はしない。
でも、私はユニを守らなくちゃいけないの
だから、もし私よりユニの方が危険なときは
迷わずユニを守って

私は幸に酷な事を言っている
幸が人間嫌いなの知ってていっているから
ごめん、それでも守って欲しい、ユニのこと
だってユニは自分の死が近づいているのを知っているから。死ぬのを覚悟しちゃっているから
………だから、そんな覚悟必要ないと分からせてやりたい
ユニが生きて居るのを望んでいる人はたくさんいるのだと本当の意味で分かってもらうんだ


だから、ユニ

「それと……みなさんにお伝えしなくてはいけないことがあります

私はもう逃げません

昔からずっとそれだけは、分かっていたんです
ここが…白蘭との最後の戦いの場所になる事を…
明日………

夜明けとともに始まる戦いですべてが終わります」





ーーーーーーーー自分で自分の運命を終わらせに行こうとしないで…………









皆さんはこの戦いが終わったら平和な過去へ戻れることを知り喜んでいた
女の子達は特に
あ、まだ自己紹介をしていないままだったな
女の子達にとって平和に暮らしていていきなり生と死の間に出されたら怖くてたまらなかっただろうに
笑顔や回りの事で綱吉さん達を支えていたのだろう

本当に強い人達だ
戦いの面では弱くても、心の…精神面では
綱吉さん達より強いのだろう

私はその賑やかな輪から少しだけ離れた所の
木に移動し、体を樹に預ける
ここから見てても思う
明日生死をかけた戦いが始まると言うのに、
とてもそんなことがおこるとは思わせない賑やかさ

その中心はやはり、綱吉さん
彼のずごい力だな、どんな人でもどんな事でも
賑やかにしちゃうのだから

彼らを見ているとやっぱり皆を思い出す
幸抱き締めたまま足を曲げて顔を伏せる
そうすると、幸せだったあの時が頭の中一杯に
広がるんだーーーーーー


ーーーーーーーー

『あー、まったぁ、唯ったら!
それじゃあ少なすぎよ!唯は成長期なんだから、それだけじゃ少ない
もう少しは食べないと、身体にも悪いわ!』

『えぇ、私もうお腹いっぱいだよ、リナリー、
ちゃんと食べた!昨日よりは量増やしたよ』

『ミニトマト一つだけさね』

『狽あっ!ラビ、しぃっ!』

『聞こえたわよ、唯
ミニトマト一つだけなら、増やしたことにはなんないわよ!いっつも人より倍動いて戦っているんだからもう少しは食べる量増やさないと!
ほら、アレンくんを見習って』

『もぐもぐ…ふぉうれふよ!…ごっくん!
唯は小柄過ぎます!この前任務先で会った子、唯と同い年なのに身長も普通でしたし…。唯もう少し量を増やして食べられるようにしないとですね』

『うーーアレンまでそんなこと言うのぉ
もう、無理だってばぁ!
これでも精一杯食べるのにぃ〜…
神田助けて』

『うるせぇ、俺はまだ飯食ってる最中だ』

『う、酷い』

『ふん』

『あーあ、ユウに怒られたさね
まぁ、俺も唯の食事の量は少ないと前々から思ってたさ
もうちょっとくらい量を増やしたらいいんじゃないさ?そしたら、毎回リナリーに怒られないですむかもよ?』

『ラビまで敵と化した!
あ、ティムキャンピーまでうんうん言ってる!
ティムキャンピーまで敵になったのぉ!?

うぅ、幸は私の味方でしょ!?』

『(…………ごめん、唯
僕も前から唯の食事の量少ないと思ってた)』

『え"、幸まで敵か!?』

『あら、珍しいわね
幸が私達の意見に賛同するなんて』

『(……唯ずっと細いまま
任務中もちゃんと食べれていないときが多いいから)』

『わ!!幸!!それは、余計だよ!』

『唯!!任務中、食べていないんですか!?駄目ですよ!ちゃんと食べなきゃ』

『唯〜…』

『あ、リナリーがキレたさね』

『わ、私そうやあ、コムイ室長に呼ばれていたんだった!ご馳走さまっ!』

『あ、逃げたさ』

『こら、待ちなさい唯!!』

『どうゆうことか説明してもらいますよ!唯!』

『あ、リナリーとアレンが追ってったさ』

『ズズー』

『ユウは相変わらず蕎麦さ〜…』


その後コムイ室長に着いたとたん追ってきた二人に捕まってみっちり説教されたんだよね
結構長く、あげくにコムイ室長にまでバレて倍に怒られるは、後から追ってきたラビや部屋に帰る為通りかかった神田や書類を持ってきたリーバー班長やジョニー、そしてタップ。
他にも教団の皆がこの騒ぎに集まっちゃって爆笑されるは散々だった

でも、幸せだった

皆が笑ってたから、幸せだった

「皆に会いたいね、幸」


私の言葉は綱吉さん達の笑い声に消されていった






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あきゅろす。
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