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異世界の姫君
初対面で






「………コホンッ………姫、その方は?」

綱吉さん、ユニが笑っていると、スーツ姿の男の人が姫と言ってユニに近寄ってきた
後ろには怪我を負って休んでるであろう、ごっつい人
その人も私の事が気になるようで凝視されていた

そうやあ、私いきなり出てきたままで自己紹介していなかった
知らない人も多いし、ここはしなきゃダメだよね

「あ、すみません。自己紹介まだでしたね
私は、琥月唯、エクソシストです。肩に乗るこの子は幸です
一様私は
この世界の人間ではなく別の次元の人間なんです」

皆さん知ってる人は知ってるし言っといていいよね
後で、言うのも面倒だし、ついでで
あー、でもやっぱり言わない方が良かったかもですね………

「別の次元の人間だと?
今この状況で冗談かギャグでも言ってんのか…」

座っている方のごっつい人が怒ってる
やっぱり信じてもらえないよね

「エクソシストってことは、悪魔祓いでもすんのか?こんなところで
それとも、エクソシストとかいってマジシャンか?さっきのその狐を大きくしたときのように」

スーツ姿の方も、信じちゃいないようだ
てか、私のはそっちのエクソシストじゃないんだけどな………。マジシャンでもないです!
幸のあの姿はイノセンスを発動したからなんですよ!
今そう言っても無理そうだけども…

「やめて、二人とも!」

「「姫」」

ユニが隣で庇うように叫ぶ
申し訳なさそうな表情 、別に私は平気なのに…

「唯ちゃん……」

「…私が余計なことまで言っちゃったからだから
平気ですよ。だからそんな、心配そうな顔しないでください!綱吉さん、それにユニも」

ニコッて笑顔でそう言った
どんなに悲しくても、傷ついても笑顔
それは、アレンを見てて学んだ強さ
笑顔でいればきっと皆さんも笑ってくれるって思って信じてるから………

「っ………」

「謝って二人とも、唯様を傷つけた事に対して」

ユニは強い目で二人にそう言った
二人はうってなった、
未だに理由知らないんだから当然だ

「ユニっ、私は本当に平気だよ…」

ユニにの肩を掴み、大丈夫を繰り返した
でも、それは今はやっちゃいけない事だと
私は後で気がついた

「………っ変人のようなお前が姫に触るんじゃねぇ!!!」





………シュッと音がした
頬に、何かが、当たった気がした

「「「唯/様/ちゃん」」」

リボーンさんユニ、綱吉さん達の声がした
驚いたような、心配する声だった
此処からは離れていた獄寺さんや武さん達も此方の状況に気づいたようだった

………ポタッ

何かが頬から垂れる

………………あ、私…斬られたんだ

ズキン………ズキン……
深く頬を掠めた何かのせいで、血が流れ出してくる。手で頬を触ると手は真っ赤っかだった
うん、これは痛いよね……

てゆうか、私変人って言われた……
斬られたことより何か、そっちの方がショック;

「…ごめんない!唯様の頬がっ」

ユニが慌てて自分の袖で流れる血を拭こうとする
が、それを、私は阻止した

「駄目だよ、ユニ
袖に血の染みがついちゃうでしょ。私は大丈夫だからさ、そんな顔しないでよ
それに、さっきのはユニのせいじゃないよ
私のさっきの行動は余計に相手を刺激しちゃったから、私に責任はあるんだよ
だから……ごめんね、ユニ

もっと慎重に私の事について言うべきだったのに
全部いっぺんに言っちゃったからこうなっただよ
本当にごめん、ユニ!」

ペコリと頭を下げて謝る

「っ!唯様謝らないでください!
悪いのは私です!ちゃんとγ達に唯様の事説明しなかったんですからっ!」

………何かこの謝り会みたいの、永遠に続きそう

「ユニ!私も謝ったし、何でユニが謝るかわからないけど謝られたからそれでよしです!
これで、この件は終わりです!以上
これ以上この話はアウトですからね、ユニ!」

ばっさばっさと言葉を進める私
ユニが目を真ん丸にして、私を見ていた
いや、話の流れについてこれていなかった

「フッ…唯らしいな…」
リボーンさんの笑ったような声がしたから聞こえた
え、笑うとこかな

「…、はい唯様」
間を置いてユニは小さく返事をした
うん、よしっと私はまた笑顔でユニを見た
そしたら、ユニも笑い返してくれた

よかった、大事にならなくてと安心していると
肩に乗っていた幸が突然イノセンスを発動して大きくなり、スーツ姿の方と座っている方の方に牙を向け高速で向かった

ーーーーーーガアァァァァァァァッ

「なっ、幸!?」
綱吉さんが驚く声

幸もしかして、
「幸のやつ、唯が傷つけられてキレやがったな……」

リボーンさんがまるで私が思ったことが分かったように声に出してそういった
幸の動きは早く多分彼らは避けられないだろ
このままじゃまずいっ!!

タッ……と地面を蹴った


ーーーーキィイイイィイィィィィィンッッッッッ

「「!??」」


ギリギリセーフ

何とか私は四季桜を発動し、幸の牙を止めることに成功した
いや、本当にギリギリだった………

「幸
この人達を傷つけたらユニが悲しむ
だから、やっては駄目だ……」

少し怒った口調で幸を睨む
すると、

ーーボウゥンッッッ

「(う…ぅっ…ごめんなさい!!
もうしないから、怒んないで唯っ!)」

涙ながらイノセンスを停止し、仔狐に戻った幸
そして、私の方へジャンプしてくる
昔から私が怒ると幸は泣きながら謝ってくる
悪いことは悪いとちゃんと私はしつけているのだ
だけど、泣かれるとなんだか罪悪感が半端ない

「さ、流石飼い主…唯ちゃん凄っ」

綱吉さんは私達を見て呟いた









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あきゅろす。
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