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異世界の姫君
強い思い



真6弔花が去り、
綱吉は傷だらけの了平を支え、地上へと降りた
地上に居るものは大半がかなりの傷を負っていた

そんななか、幸も地上へと降りた
するとすぐに
先に降りていたリボーンが近づいてきた

「おい、幸、唯はどうした」

リボーンの質問
幸はリボーンのただ者じゃない雰囲気を感じ話した

「(唯は休んでる)」

「そうか…」

リボーンはずっと考えていた
唯を連れ、去っていく時に言った幸の言葉を

ー『もう………………遅いよ………』ー

「幸、お前は唯の事を何処まで知っているんだ」

真剣な目で聞くリボーン
その目は唯の事が大切だと言っているようだった

「(僕は、分からないんだ………………
クロスから聞いた話しを、唯はまた騙されたって……

でも、僕と唯がイノセンスで繋がっているからかな………
唯が段々衰弱していっている気がするんだ)」

唯大好きだからこそ分からないのだ
消えてほしくない、守りたい、なのに、
弱っていっている気がする
苦しい、悲しい、唯が死んじゃう

幸の中の感情は負の感情ばかりだ

そんな幸の思いを感じ取ったのかリボーンはいつの間にかイノセンスが停止して
元の姿の小さな幸を撫でた

「そう思うんならちゃんと守ってやれ
オレ達もそう、やすやすと唯が死んでしまわねーよーに守ってやるから」

強い言葉
人間が嫌いな幸
アレンやリナリー達だけが幸が許した存在だった
だけど、今は
リボーンや綱吉達を信じてもいい気がした

人間は嫌いだ
それは、変わらない
でも、僕にとって人間だけど唯だけは大切なんだ

唯は僕にとって大切な、光だから








ーーーーーーーーーーー







どれくらいの時間寝ていたのだろう
目が覚めたら辺りは夕暮れ時、オレンジ色
でも、すでにだんだんと暗くなっている
夢も見ず、ぐっすり眠れたお陰で体力がかなり
回復した


それもこれも幸が綱吉さん達を助けに行ってくれたおかげだ
本当に幸には感謝だな………
そろそろ私も暗くなる前に綱吉さん達と合流しないとな………

木に預けていた身体を起こし、立ち上がる
同じ体制で寝ていたからだろう、身体がバキバキと音がする
んーーと最後に背筋を伸ばして、木につかまる

そして、木上へジャンプ
綱吉さん達がいる方向を探す
目で見つけられる訳ないので、心の中
イノセンスで繋がっている幸の居場所を探す


おっ!結構近いな!
此処から北東2キロ先ってとこかな
それなら、直ぐに行ける

足に力を入れ、蹴る
木から木へと飛び移っていく
その姿はまるで忍者のようで、素早く進む
途中、寝起きなだけあって木の枝に滑って落ちそうになったが、そこは何とかしのいだ

ザッザッと草木が過ぎていく音
もう少しだろうと思っていたその時

パアッと木の道が開けた
って、これって前にもあったような………
と青筋をかいていると

「わぁっ、唯ちゃん!??」

綱吉さんの声
って道がない!!落ちるっ!!
そうやあ、前回は湖に落ちたけど今回は地面
痛いだろうなと思いながら目を瞑る

………ボフッ

あれ?………痛みがない?
目を開けるとそこはモフモフの毛の上
これもまた、いつぞや以来ですね

「ありがとう、幸助かった」

大きくなっている幸のお陰で傷をつくらずすんだ

「(唯ってば、気を付けてよ!)」

ぷんぷんと怒りながら元の姿へ戻る幸
はーいと笑ながら返事をしたら、全くって言われた
本当になんだか、幸アレンに似てきたなと密かに思った
言ったら幸怒るからね
なんで、僕があんな似非紳士ににてるんだよって

「唯体調はもう、平気なのか?」

リボーンさんが近づいてきた
綱吉さんやユニまで、

「はい、もう全然大丈夫です」

ガッツポーズのままそう言うと
そうかと、リボーンさんは言った

「なんで、唯ちゃん、
木の中から降ってくるの………;」

「えっーと、木上を走ってきたら突然無くなっちゃいまして……;」

「唯様気を付けてくださいよ!」

「う、ユニまで怒るの……
もう、幸に怒られたよ?」

苦笑いでユニそう返すと、隣の綱吉さんがぷっと
笑っていた
それに吊られるかのように 、ユニまで笑っていた

そんなに変な顔してたかな?




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