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異世界の姫君
もう遅い



「(かえして)」

「〜〜〜てめぇは誰なんだよ!!
いい加減にしねぇーと果たすぞ!!」

声の主が分からない中、腹をたてた
獄寺が怒鳴り出した


…………

暫しの無言
見えない声の主が考えているような感じ
だが、綱吉は獄寺の怒鳴りによって怒らせて
しまったのではないかと若干ビクビクしていた


とその時、沈黙は破られ返ってきた声は



「(僕は、ずっと
ーーーーーーーここにいる」


光を放ち綱吉達に声の主は気づかせた
声を発していたのは唯の大切な

幸であったことを…………

「えぇーー!!?幸!?」

「!!」

皆して驚いていた

「(そう、僕
ねぇ……唯を返して……)」

「お前喋れたのか……?」

喜びの震えのような声を出し、獄寺は
イノセンスの発動時の形態でいる
九尾姿の幸に聞いた

「(僕の声は元々唯にしか聞こえない
それが君達に聞こえるのは唯のおかげ

……そんなことより、早く唯をかえして)」

「(気を失ってる唯のだと?)」

「待って幸!
唯ちゃん気を失ってるからアジトに
連れて帰って治療しなきゃいけないんだ!」

リボーンが幸の言葉に疑問を抱いている中、
綱吉は治療の為に連れていくことを言った

しかし、

「(駄目だよ、唯をかえして)」

「幸、唯が突然気を失ったから、
直ちに原因を調べなきゃ
手遅れになるかも知れないんだ」

山本が幸を宥めるように言う
それをちゃんと聞いた幸はボソッと
小さく呟いた

その声が聞こえたのは、リボーンやスクアーロ
ディーノだけだった

「どう言うことだ、幸」

ディーノはどうして?そんな顔で幸を
見ながら聞いた
スクアーロも混乱の表情
リボーンも混乱しているが顔には出さなかった

そんな彼らに聞こえていた事に驚いたが
幸は無視して無理矢理綱吉から唯を奪った

「うわぁっっ!!」

「十代目/ツナ/さん/君!!!」

ーーーーーーーーーーータッツ!!!!


幸は唯を連れ、
もうスピードで空を掛け消えていった

「ったく、幸の奴
人間嫌いだからって俺たちに唯の事
任せたくないから連れていきやがって」

「ハハハ…幸って結構やきもちやきなのなっ!」

「笑い事じゃねーよ、野球ばか!
大丈夫っすか、十代目」

「あぁ、うん……ありがとう、獄寺君、山本」

綱吉は獄寺達に心配されている中、
幸の言葉を気にしていた

あの時綱吉が抱えていた唯を幸が連れ去った時綱吉は聞いて感じたのだ
綱吉が持つボンゴレの血<ブラッド・オブ・ボンゴレ>
すなわち超直感で………………

幸の今にも何だしそうな表情
そして幸の言葉

ーー「(唯は僕が守るから…だから…)」ーー

だからの続きは言っていなかったが気になって
仕方がなかった
そんな綱吉にビアンキが

「とにかく、ツナ
一旦、アジトの中に入りましょう
ユニや京子達がいるし負傷者もいるわ
いつ、敵が来ても可笑しくない状況よ」

「………うん、そうだね、ビアンキ」

綱吉の言葉で皆がアジトに向かっていた
そんな中、リボーンは幸が消えた方向を見ながら考えていた

「ディーノ、スクアーロお前らも聞こえたんだろ」

「ああ、」

「……」

他の皆はアジトに入って行き
今この場に居るのはリボーン、ディーノ、スクアーロだけだった
雲雀だけは、敵が並盛に来たとき並盛中に一つ
落ちたので向かっていった
草壁も雲雀の後を追って向かった

「幸のあの言葉
唯に何がおきているのか気づいているようだった」

「気付いているじゃなく、知ってるんじゃねーか」

「スクアーロの方が案外正しいかもしんねーな、
唯と幸はイノセンスという神の結晶とやらで
繋がっているらしいからな

……………まぁ、今は考えても仕方がねー
ディーノ、お前は早く雲雀のところに行け
心配してるって顔したまま、ここにいんな」

「ふっ、ばればれかよ
んじゃ、俺は雲雀のところに行くな!」

そう、笑いながらディーノは待機していた
ロマーリオと合流して並盛中へ向かっていった
スクアーロもヴァリアーに援軍要請をするため
アジトに戻っていった

残ったリボーンはもう一度空を見上げ
アジトに入っていった

脳内で幸が言った言葉を思い出しながら







「(もう………遅いよ…)」

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あきゅろす。
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