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異世界の姫君
結果




<ーーーーーこれによりチョイスバトルの
勝者が決まりました


勝者は





ミルフィオーレファミリーです!!>




…………そんな……

耳につけている通信機から聞こえたのは
無惨にも私たちの負けという現実
私はあのあと入江さんの指示通りに幸と
武さんと合流し敵の標的へと向かい倒した

……の、筈なのに倒れていた敵は
消えてた筈だった胸に灯る命の炎を再度灯した

確実に武さんが仕留めた筈なのに……どうして?
まるで、この人は人間ではないようだ
……!…っ、待てよ私達が負けたってことは
入江さんが殺られたって……こと?

あの時通信機の向こうの入江さんは
もしかして、すでに危険な状態だったの……?
それならどうして私を此方に向かわせたの……





…………ズキッ


痛い、

身体中、所々の出血
何よりこの言い知れない心の痛み

私は皆さんを守りたくてこの戦いに参加したのに
…結局、私は

なんの役にもたてていないじゃないか

助けに来てと頼れないほど私は弱い者だと、
思われているのだろうか


………っ、駄目だ

今そんな考えに飲み込まれてしまっては……
心が彼らを否定してしまう

兎に角今は入江さん達の元に戻らなければ


………ギュッ

「武さん…入江さんの安否が心配です
急いで綱吉さん達の元に戻りましょう」

「あ、…ああ
そうだな」

悔しそうに敵の人を見ていた武さんの
裾を握りそういった私に武さんは哀しそうに
返事をした

武さんは匣兵器を使って向かうと言ったが
それじゃぁ、遅くなると私が幸に乗って
一緒に行くことを進めた
その方が断然早いと思ったからだ

私がそう言うと武さんはそうか?と苦笑いをして、
幸はあからさまにすげー嫌な顔をしていた
幸は(私以外の)人間嫌いで
背中に他の誰かを乗せたことなんて一度もない
アレンにだけは、私の近くに一番居た存在として
唯一煙たがらなかったが、それでも背中に乗せることはなかった

でも、今回はそんなことを
いっている場合ではない
綱吉さん達の元に早く戻らなければならないから

そう、心を通して幸に言う

すると、顔はむっす〜〜っとしたまま
乗りやすいように伏せた
これは、渋々だけど武さんが乗るの
許してくれたんだね

幸の背中に乗る前に幸頭を撫でて、ありがとうねと呟く
そしたら、幸は心のなかを通して
今度いっぱい僕のこと撫でてよね
と言ってきた

それに、思わず笑い分かったと返事

「武さんも早く乗ってください!」

「…分かった」


武さんは刀を手に持ち身軽に幸の背中に乗った
幸はそれを確認すると後ろ足に力を溜め
地面を蹴り空へと走り出した


ビューーーー……

風が吹き抜ける音
幸の毛を握っている手は先程までの戦闘で少なからずダメージを負っている
だからか、握力が麻痺していた

……やばい、もう、手に…力が入らない…

眉を寄せ冷や汗を流しながら離してしまったら
自分は確実に落ちてしまうことを思った
それでも、手に力は入らない

あっ、離れる!!!




と、その時





ーーーーガシッッ


「えっ………」

「ったく、そんな傷だらけで
握っとくのも辛いんならそう言えばいいのにな
後ろには俺が居んだからさ、唯」

「……あ、武さん」

ぎゅっと武さんは私を抱き締めて、
片手では幸にしっかり掴まっていた
余りにも近いので少し照れてしまったが
ちゃんとお礼は言おうとうつ向いていた顔を上げ
武さんを見て

「ありがとうございます、武さん」

この状態は少なからず恥ずかしいけど…

でも

武さんのお陰で落ちないですみました
本当にありがとう、武さん

「Σあ、いや、どーいたしまてな//////
(こんな近くでその顔は反則だぜ////)」

「?」

そんなんで、私達は綱吉さん達の方へと
向かっていた


その頃綱吉さん達は入江さんにより
敵である白蘭さんの真の能力を聞いていた
この世界が何故こうなってしまったか…


その内容は

彼、白蘭が何故私の事を知っていたのか
謎が解けるものだった





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あきゅろす。
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