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異世界の姫君
入場




皆さんから少し離れた状態で
石段を無言で歩いていく

石段を上がりきると目に入ってくるのは、神社とシーツが被せられている奇妙な物体
どうやらそれは、これから始まる戦いに必要な基地ユニットらしいことが判明

そんな光景を見ながら私は真っ先に近くの木にもたれ掛かり、拳を強く
握り継承の為の痛みが戦いの途中来ないことを願う
継承の為の痛みが戦いの最中に来てしまったら
…私は殺られてしまう…確実に、
だから…心の底からその事を願った

そんな私の思いを知らない綱吉さん達は、
今この場にいない、雲雀さんと武さんを待っていた
この戦いには全員参加が絶対だから、来ないと戦う前から負けになってしまう

綱吉さん達の方が少し騒がしくなってきた
…なんだろうと思ったときふ周りが暗くなった

雨雲でも掛かったのかと上を見ると、

「やあ 諸君♪」

すごっ………敵の人の顔が上空にある…
どんな仕掛けなんだろ…あ、綱吉さんが驚いてる

皆さんがそれぞれいきなりのこの状況に驚いているなか私は以外に落ち着きながら上を見上げていた

どうやら、雲の中に巨大な装置があり、それを通して大きく白蘭さんの顔は見えているらしい
その映像とも言える白蘭さんはどうやら、
まだ雲雀さんと武さんが揃っていないのに気づいたようだ

大体なんで、あの人は非戦闘員である
女の子達や子供達とかをこの戦いに参加させるのだろう
足手まといでも狙っているのだろうか……?
私だって別に言われなくても戦いには参加させてもらう気だったけどさ、なんでわざわざ指名をしてくるのだろう?

手を口元に当てながら、彼白蘭の主旨を考えていると

ーーーーードガァアアアッッッッッッンン!!!!

物凄い音がして、いきなりの事に体がかなり反応してしまった
何が起きたのかと周りを見ると

遠くの山が燃えていた

「おっと、ゴメンゴメン
顔がすべっちゃった♪」

顔をくるくる回しながらにこっりと言う白蘭さん
思わず上を見上げて映像だと分かっていても、
キッと睨む私

人が傷ついたかもしれないと言うのに
どうして貴方は笑っていられるんですか!!!!

そんな考えが聞こえてしまったかのように、白蘭さんは私と目が合い何かを考えるように笑顔をしていた
そして直ぐに綱吉さん達の方へ視線を戻し話を再開させた

「さあ早く炎を絞りだしてごらんよ
約束の12時まであと少ししかないんだからさ
僕から照射される光がなくなったらタイムオーバーだからね」

そう言うと照らされていた光はだんだんと狭まっていった
私はその成り行きをただ見守るしかない
炎が自分は灯せるわけではないだから、雲雀さんと武さんが来ることを心の底から祈ることしか今の私には出来ない


その時、両側から炎が上がった…見覚えのある

「何してんの君達?」

「よっ、待たせたな」

それは、待っていた雲雀さんと武さんだった
それと同時に守護者と呼ばれるそれぞれの方々が
綱吉さんを呼ぶ

その問いかけに綱吉さんはあの時の匣を持ち、

「ボンゴレ匣!!
ーーーーーーーー開匣!!!!」

目映い光におもわず目を塞ぎ、次の瞬間開けると
目の前には色とりどりの炎を灯した動物達が居た
そして、その中にあの時の子も居た

あれが、本来の姿なんだね
見かけは可愛く凛々しい姿ながらも強さが感じられる仔ライオン
とても持ち主の綱吉さんにそっくりだな……

そんなことを呑気に考えていると

「じゃあさっそく、チョイスをはじめよう」
さっきの光のせいか雲が吹き飛ばされ、露になっている巨大な装置を通して白蘭さんは言ってきた

いつの間にか超死ぬ気モードとか言うのになっている綱吉さんが返事を返すと
白蘭さんがフィールドをチョイスすると言っていた

すると、巨大な上空の装置から
パラパラとトランプのような物が列をなして、
綱吉さんの前に並べられた

カードを選択して、戦いの場所を決めるらしい
綱吉さんが引いたカードは雷

「じゃあ、いこう」

その言葉と同時に光だし浮く
どこらに飛ばされるようだった


ーーーーコォオオオオオ………ヴィイン

何処かに落ちる前に、膝を着きながらも痛い思いをしないよう着地した
周りを見るとみんながみんなそんな訳にはいかなかったようだが………

何処に飛ばされてしまったのだろうと思っていると

「やっ♪ようこそチョイス会場へ」

白蘭さんの声がしたと思ったら
煙で見えていなかった周りが見えた
なんと高い建物が周りを取り囲んでいた

と…煙が消えたので敵の人達まで見えてきた

「何度も会っているような気がするけど
僕と会うのははじめてかい?綱吉君

そして、唯チャン♪」

初めて見た本物の彼、白蘭さんは
その纏っている雰囲気から

まるで白い天使のような皮を被った

悪魔のようだと思ってしまった






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