[携帯モード] [URL送信]

異世界の姫君








タッ……ドサ…

綱吉はスパナ、ホログラムのリボーンと共に
やっと目的の白い丸い装置の前に到着した

「これが…オレ達の目的…」

「うん…正一の装置だ」
目的の白い丸い、を見上げスパナと話して居ると
自分達ではない、声がした

「まさか、あの幻騎士を倒すとは計算外だった
沢田綱吉」

その人物は敵の入江正一だった

「入江…正一!!……………!!
お前達はチェルベッロ!?」

綱吉は死ぬ気の炎を灯しながら拳を構え、
入江正一とそしてチェルベッロの女二人を睨んだ

「まずは拳を下ろしてもらおう、話はそれからだ」

「………話だと?」

「聞こえなかったのか?
ヘタに動けば彼らは死ぬぞ」

拳を下ろさない綱吉を見て入江はそう言うと
ウイィィイ…と音がし出した
その方向に目を向けると

「!?…!!みんな!!」

綱吉、唯以外の仲間全員が硝子張りの
筒上の中に閉じ込められて眠らされていた

「ナノコンポジットの壁でとり囲み逃げられなくなった所を睡眠ガスで眠らせてある
少しでも抵抗するそぶりを見せれば毒ガスに
変更する」
入江が綱吉を見ながらそう言い、隣にいる
チェルベッロの女の人が毒ガスに
変える為のリモコンを見せた

「くっ」

「…正一?」

綱吉は仕方なく拳を下ろした
綱吉の隣にいるスパナは入江を見ながら
ただ名前を呼んだ

「……………よし、いいだろう」

「ハッ」

入江の言葉にチェルベッロは返事をすると
リモコンのボタンを押した
すると、硝子張りの筒上の中から
シュウウウゥと煙が出てきて中で眠っていた
獄寺達が次々に目を覚ました

「………何て悪夢だ…
10代目の首を締めるなんてよぉ…
…捕まっている!?…10代目!!…
あれは…チェルベッロ女!!何で奴らが!?」

「お前達の命は我々がにぎっている
話をしたいんだ、大人しくしてくれないか?」

「!!入江正一!!」

「やろう」
獄寺は起きてすぐに回りを見て草壁が
入江の名前をよび居ると気づきすぐに戦闘体制に
入るため武器を手に取ろうとしたら
あることに気づいた
それは、匣兵器とリングがすべて無いことに………
それを見越したかのように、入江がまた口を開く

「抵抗しようとしてもムダさ
お前達のリングと匣兵器は……全て没収した」

「な!!何!!」

「!!」

「なんてことだ………これでは…!!」

「…ぐっ…沢田…
かまわん!!貴様の手で装置を破壊しろ!!」

深手を負っているラルミルチも起き、
当初の目的を遂行しろと言ってきた
その言葉にあわせ獄寺も言ってきた

「そうです10代目!!丸い装置を!!
そいつをぶっ壊せば過去に
帰れるかもしれない!!」

だが、この状況にクローム一人だけが否定した
「………ダメ…」

「てめー!この状況で命がおしくなったのか!?」

「ちがう…でも…」

そんな言い合いを見て入江はため息をつき

「全くお前達の無知ぶりにはあきれるばかりだ
この装置を破壊すれば困るのはお前達だぞ」

「何!?」
どういう意味だと獄寺達を見ていた視線を
入江に向けた
その時プシュッッ………と音がし、
白い丸い装置の方をみると

「開く!」

「この装置に入っているのは10年バズーカでお前達と入れ替わりで消えた……
この時代のお前達だ」

「「「「「「「「!!?」」」」」」」」

開いた白い丸い装置の中に入っていたのは
なんとこの時代の沢田綱吉達だった

「もっとも今見ているのは照射された立体映像の
イメージであり、実際には分解された
分子の状態で保存されているがな」

「ど…どうなってやがる!
だってこの時代のオレ達は…」

「10年バズーカの効力で…10年前に行ったず!!」

「その通りだ
本来は10年バズーカで撃たれた者は
10年後と現在の自分が入れ替わる…
だが、この装置により10年後のお前達を過去には
行かせずに、ここにとどまらせているんだ
この時代のお前達が過去に戻って
余計なことをされては、
73(トュリニセッテ)ポリシーに乱れが
生じるからな」

「トュリニセッテ……ポリシー…?
……つか、10年バズーカを知ってるって…
まさか…」

獄寺があることに気づいたと同時にずっと黙って話を聞いていたリボーンが口を開いた

「10年バズーカを当てて
オレ達をこの時代に送り込んだのは……お前か…」

リボーンは入江を見据えた

「その通りだ
10年前の僕がこの時代の匣兵器と化学技術を
駆使してお前達に10年バズーカを当てたんだ

例えばアルコバレーノであるなら非73線(ノン・トュリニセッテ)を照射し身動きをとれなくしてだ」

「それで、あの時金縛りにあったのか……」

リボーンはいつもは軽く交わせるのに、
その時だけ身動きがとれず10年バズーカに
あたってこの時代にきたのだ

シュウゥゥゥ…

綱吉は死ぬ気のモードから普通に戻った

「…でも………どうして!?
なんでそんなことしてまで、オレ達を
この時代に連れてきたんだ!!」

そして入江に向かって疑問を投げ掛けた

「入江様これ以上は……」

「いや……答えよう、簡単な話だ………
白蘭サンがこの世界を手中におさめ、
もう一つの世界を創るためにボンゴレリングが
必要だからだ

この世には力を秘めたリングが数多く存在するが
中でも[マーレリング]
[ボンゴレリング]
[アルコバレーノのおしゃぶり]
各7つ計21個のリングを

73(トュリニセッテ)という

そして73の原石こそが、この世界を創造した
礎だ」

「!」
それぞれその話に驚きを隠せない

「そんな…話…」

「信じる信じないは自由だが、
少なくとも73を守ることを使命とし
人柱として73と同化したアルコバレーノは
この話を否定しないはずだな」

リボーンとラルミルチはそれぞれ反応をした
入江の話に綱吉はよく分からなかった

「な?え?人柱って……何?
リ…リボーン達関係してるの?」

「話は以上だ…あとはまかせた」
「ハッ
沢田綱吉、大空のボンゴレリングを渡しなさい
さもなくば守護者を毒殺します」

お話ムードから一変
入江は後の事をチェルベッロの女二人に
まかせ口を閉じた
それに納得がいっていないリボーン

「話はまだだ、入江
お前の話には納得できねぇ部分があるぞ」

そう入江向かいリボーンは言ったが
入江はリボーン達に背を向けた

「これは交渉ではない、命令だ
3秒以内にしたがなければ
そこにいる者だけでなく

…この者も死にます」

チェルベッロは綱吉に向かいそう言いながら、
二人いるうちの一人が一旦下がり、戻ってきた

その手に抱えられているのは…

「唯ちゃん!!!」

「唯!!」

未だに腹部から血を流していて、
ぐったりして眠っている唯だった

「ちょっなんで唯ちゃんまで!?
待ってよ!君たちチェルベッロでしょ!?」

「3」

綱吉の言葉も聞かず、
チェルベッロの唯を抱えていない方は
銃を綱吉に向けもう片方で毒ガスを硝子張りの
筒上の中に放出するためのリモコンを持ち
カウントダウンをしだした

それに対し、硝子張りの筒上の中に
閉じ込められている獄寺達はドンドン叩いた

「くそ女が!!10代目!!
唯やオレ達にかまわず
そいつらをやってください!!」

「で…でも、そんなことできるわけ…「2」ひっ…」

「やれ、沢田!!どーせそいつらは大空のリングを奪った後、オレ達を全滅させる気だぞ!!」

「でも…」

「1」

ズガアァン

チェルベッロのカウントダウンが1に差し掛かった所で銃の発砲音がした
その瞬間静寂に包まれ倒れたのは…

「…………」

「入…江…さ…ま…?」




ーーーードサッ…………






チェルベッロの女、二人だった





[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!