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異世界の姫君
雲の開匣







……ああ、草壁さん
隣の雲雀さんがものすごく怒っているんですけど…
まあ、一人が大好きらしい雲雀さんだから
私と獄寺さんに助けられたのは、嫌だったんでしょうに……
しかも、追い討ちをかけるように敵の人が要らんこと言ってしまうし……

「助っ人か……死にぞこないと一般人では役に立たぬぞ」

死にぞこないって獄寺さんか
すごい傷を負ってるもんな……

「うぐ……」
「獄寺さん!!」
獄寺さんは力尽きたように座り込んでしまい、草壁さんが慌てて支えた
クロームも辛そうに座り込んでしまった

「獄寺さん…クローム……」

傍に駆け寄りたい…でも、動くほどの力がない
草壁さん達の方を見ながら、呆然と立っていると
隣の雲雀さんがムッてしてた表情からやっと喋りだした

「草壁哲矢、いつ群れていいといった?
君には風紀委員を退会してもらう」
「!!」
「…え!?雲雀さん今はそれどころではない気がしますよ?;」

雲雀さんの言葉に草壁さんは驚き、私は思わず突っ込んでしまった
そしたら当たり前のように私に雲雀さんは(数日前手合わせ中十年後の雲雀さんに教えてもらった)トンファーを向けてきた
って…私今戦えないんですってば!!

「僕に意見するのかい?唯」
「何でそうなるんですかー…!?」
もう本当に過去の雲雀さんは嫌だ
戦闘強だし、回りの状況見てください!今戦いの最中ですよ!敵の人強いんですよ!?

私が焦って雲雀さんに止めてくださいと言ってるなか草壁さんが敵に応戦するための方法を言ってくれた

「恭さんリングの炎です!!匣で応戦を!!」
「リングの炎…?ボックス……?」

雲雀さんは私に向けていたトンファーをおろし
草壁さんの方を向き、言われた事を考え出した

ナイスです!草壁さん!お陰で凄く助かりました!

「そうです!!」
「ボックスが何かは知らないけど
リングの炎…跳ね馬みたいな口ぶりがイラつくな」

「跳ね馬……?ディーノさんの事でしたっけ?」
雲雀さんが跳ね馬と言ったので、その人って
ディーノさんだった気がすると思った
雲雀さんは私が聞いたことに無視で言葉を続ける

「あの男もこれからの戦いに重要になるのは、
リングの炎だとうるさくてね」

そう言うと雲雀さんがはめているリングから
膨大な炎が放出された
隣にいる私はそれを思いっきり、見てしまいというか触れてしまった

……熱くない…炎な筈なのに…寧ろ暖かい感じがする

ふと、隣でそんな事を考えていると
草壁さんが雲雀さんに何か叫んでいた
「恭さん匣です!!足元の匣に炎を注入してください!!」
「いつから命令するようになったんだい?草壁哲矢
やはり君から咬み殺そう」
雲雀さんは私から今度は草壁さんにトンファーを構えだした
ある意味忙しい人だな、雲雀さんって……;
草壁さんは慌てて
「なっお待ちください、委員長!!」

呆れて雲雀さんを見ていたら突然、クロームが叫んできた
「唯後ろ!!」
え……!!!ミサイルが後ろから来る!!
避けられない!

「っ……!!!!」ドオォンッッーーー!!!!

四季桜を発動するのにも間に合わず、痛みを覚悟していたら、その痛みは少しも感じなかった
顔を上にあげ、前を見ると
雲雀さんが私を庇うように前に立っていた
トンファーに炎を纏わせて……

「唯を庇うとは、やはりそれほどボンゴレは唯が大切な仲間なのだな……
だが、もう次は……」

「大切?仲間?誰、それ?」
ボウァァァ!!

リングの炎がまた大きくなった、なんで?!
「跳ね馬が言っていた通りだ………
リングの炎を大きくするのは……………

ムカツキ」

え……リングに炎を灯すのってムカツケばいいの!?じゃあ、綱吉さんやクロームもムカツイて
炎を灯しているの!?

「副委員長…やはり先に剣士の彼を倒すよ
君の言うことを信じよう」

雲雀さんはそう言うと私の前から移動し、
匣兵器が落ちている所まで行き、それを拾った
そして……
「やり方は見ていたからわかるさ」

炎が灯ったリングを匣の穴に入れた

雲雀さんの匣兵器ってどんなの何だろう
手合わせしてるときでも、一回も見せてくれなかったから知らないんだよね……;
少しわくわくしながらそれを見ていると………

ガチャッ………カッ

匣が開き中からハリネズミが出てきた

うわぁ………可愛い!!!







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