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異世界の姫君
見えない攻撃







「刃ではなく柄で倒そうなんて、ずいぶんふざけているね」

雲雀さん思ったよりも無事そうだ
あんな強い攻撃を受けたのに軽く済ませるなんて
過去の雲雀さんでも凄いな……
敵の踏み込みも少し甘かったのもあるけど……

踏み込みも強かったら確実に頭蓋骨骨折…
あるいは砕けて即死……
でも雲雀さんなら多分それでも重症は負うものの
死ぬまではいかなそうな回避をしそうだ…

私がそんな考えを頭のなかで巡らせながら傍観していると敵の変な眉毛の人が雲雀さんに質問してきた

「貴様、この時代の戦い方を知っているか?」

その質問に雲雀さんは?を頭の上に浮かべていた
まぁ、当たり前だ
この時代に来たのは数分前なのだから、知らなくて当たり前であろう

「では、これを見たことはあるか?」

敵の手にはこの時代の雲雀さんが教えてくれた
匣兵器があった
それを雲雀さんに聞けば、分かるはずのない雲雀さんは「………オルゴールかい?」と逆に聞いてきた

それで何かに納得した敵の人は
「ならば、圧倒的に倒すのみ」と言いながら、匣を開口させた
中から出てきたのは
おびただしい数のミサイルだった
しかもそのミサイルは目標を雲雀さんに向けていた

流石にこれは本気でヤバイのではと見ながら思った
早く私も参戦したいが、まだ体が痛く鈍い動きしか出来ないため足手まといの邪魔者になってしまうのだ
服を力一杯握りしめながら、雲雀さんを見て
自分が少し情けなくなる
何も出来ない自分に対して苛立ちまで感じてしまう

たくさんのミサイルを雲雀さんに向けながら
敵の変な眉毛の人は武器の説明をご丁寧にしてくれていた

「これは、貴様の置かれた状況をわかりやすく視覚化したものだ…貴様は何百という誘導弾に囲まれている
更に……」

…スウゥゥ………フッ

ミサイルが消えた……!!
………いや、正確には見えなくなった……!?

そこにある感じはするが形が見えない……
ミサイルが消えたことに雲雀さんも驚いているようだった

「我が匣兵器は姿を消し霧の中の幻となる
成長したお前は経験により、これを退けたが貴様にそれはない
オレと戦うには10年早い
さらばだ、雲雀恭弥」

!!ミサイルが雲雀さんに向かっていく
でも雲雀さん…見えないから何処から攻めてくるか分かっていない
このままだと確実に雲雀さんは殺られる……!

……ダメ…そんなの…ダメ……
この時代の雲雀さんにはよくしてもらった恩がある
だから…だから…!!


ーードドオォンッッッッツ!!!!

「!」

「な……なんとか……間に合った…;」

私はとっさに雲雀さんの元まで行き、イノセンスを四季桜の形状にそして夏桜を発動
炎のシールドを造り出し四方からのミサイルの攻撃から防御した
この技はたいして難しくはないけど、刀から炎をかなり放出しなければならないので、無駄に疲れる
しかもまだ体力は万全とはいいがたい状況

足元が流石におぼつく……
ふと隣の雲雀さんは無事かと見ると……

「唯、君なにしてんの……」

やはりというか、怒ってる

「雲雀さんここは……感謝…してほしいですよ…」
「ふん別に唯に助けてほしいなんて、僕は一言もいってないんだけど」

「……ふっ、なんか雲雀さんらし……いですね」

思わず笑ってしまったら、隣の雲雀さんは余計ムッとした顔になっていた
……ヤバイ、倒れそう…体がダルい…

!!やばい!!また、ミサイルが来る気配がする
今私じゃ防御さえ出来ない……!

「雲雀さん逃げてーー!!」
「!!」

ドガァァァアァンと!!!!

私は殺られると目をギュッとつむると、次にくる痛みが少ししても来ない……どういうことだと目を開けると……

「へ…借りは返したぜ……つってもてめーじゃわかんねーか……」
「恭さん、唯さん!!!」

私と逃げなかった雲雀さんを守ってくれたのは、なんと過去の私が知ってるか獄寺さんのようだった
獄寺さんはボロボロで草壁さんが支えてる
笹川さんもいてぐったりしてる……
でも…皆さん無事だったんだ……よかった…

「獄寺さん!クローム!草壁さん!」
「唯よかった、無事で」
「って何でてめーがこの時代にいるんだよ、唯!!」

クロームは私の無事を喜んでいるようで、獄寺さんは驚いているようだった
まあ、私が10年後の未来の世界に来てるなんて初耳だろうしね



……え!てか何でイーピンちゃんとランボ君がいるの!?敵のアジトに!?いつつれてきたの!?






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