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異世界の姫君
整理した思い






私は弱いから……
だから…強くなりたかった……

…………それは小さい頃から今も変わらない…

……思い……………




(唯、唯、此処にいたんですか…)

どうしたの…?アレン
私ずっと此処にいたよ?

(唯が突然居なくなるから
心配しましたよ…;)

…え……ごめんね
少しだけ、休憩してただけだよ…

(…また……唯は一人で 何か抱え込んで……まったく、いつだって僕が傍に居るんですから少しくらい頼ってくださいよ!)

………だって…今回の任務は
私が弱かったから気づいてあげられなくて
あの子を…母親を失ったあの子の傍にいてあげられなかったから……

あの子は自分の母親に会いたくて
AKUMAにしてしまったんだ……

あの子がAKUMAになってしまったのは
私のせいなの……

(…それは唯のせいではありませよ…………

あの子の傍に居られなかったその時は
唯は別のAKUMAと戦っていたからしょう?今回はレベル1が5体とレベル2が2体、それにレベル3が1体いたんです

それを唯は一人で相手して
全部を救済していたんです

おかげで町の人が死ぬことはなく
あのAKUMAの魂も漸く解放されたんです

唯は頑張りすぎなんですよ)


もっと私が強かったら、AKUMA達をすぐに救済してあの子の元に行って千年伯爵が来る前に
あの子を立ち直らせれていたら

あの子は母親を追って死ぬことはなかったの……

私のせい……私が
…まだ……弱いから……

強くなりたい…もっと…もっと……

(唯は…強いですよ
もう…充分と言うほど強ですよ……

僕らが唯についていけないほど唯は強いんだよ

それでも唯、君はまだ幼いんだよ……
だから僕たちに頼ってください…
僕もいます、リナリーもラビも神田もコムイさんも
科学班の皆も…

皆、大切なんですよ、唯の事が……)


……ックッ……ふぇっ…

(いっぱい泣いてください、唯
涙を流した分だけ気持ちも楽になります

だから……沢山泣いてください)

…違うんだよ、アレン……
私は本当はとても弱い人間なの…

こうやってアレンに抱き締めてもらわないと
私は泣けないの
傍にアレンや皆が居ないと私は強くなれないの

あの子の為の涙は弱い私が流したらいけないから…
弱い私はあの子を守ってあげられなかったから

誰かを失う事の辛さを
私は嫌というほど味わったことが会ったのに……
忘れたことはなかったのに…

……なのに、…
戦いの為と言ってあの子の傍に居られなかった
私を私は許すことが出来ないだろう……


そんな思いを幾度となく私はした……
守れた人を私は守れない事が数えきれない程あった

そのたんびにそこでは決して泣けなく、泣きたくなくアレンが傍に居ると自然と苦しみの涙が溢れた
アレンは私を抱き締めてくれて、
いつも優しい言葉と共に背中をさすってくれた

アレンは私のなかで私と言う存在に
一番近くなければならない存在だった

それは……
教団の皆も変わらない
皆、なくてはならない存在……

でも、また守ることが出来なかったら、
私はどうなるのだろう

この苦しみを癒してくれるのはただ一人
アレンしかいない
だが、アレンは私の傍に居ない……
アレンの元にも私はまだ戻る方法を知らない……

私は守れると知っているなら
行きたい

守りたい…!

まだ……
苦しみを癒してくれる人の元に戻れていないから

気づいたから…
本気で彼らを守りたいと

彼らを守りたいと思うと私は強くなれる気がするから……


あのね、アレン
私がそっちに戻ったら聞いてほしい事がいっぱいはるんだ!

私が少しだけ強くなったこと
それと、離れている間

もっとずっと、教団の皆やアレン達が

とても大好きだって思ったこと!

アレン、戻ったらさ
私をいっぱい抱き締めてそしていっぱい泣かせてね

リナリー、戻ったら
私がいっぱい抱きついてあげるね

ラビ、戻ったら
私にいっぱい楽しい話と遊び教えてね

神田、戻ったら
私とさ座禅して組み手してね

コムイ室長も
私が戻ってきても私の元に来なくていいから
ちゃんと仕事してね
科学班の皆が大変だからさ!

リーバー班長
私が戻ったらいっぱい肩揉んであげるね
コムイ室長のせいで疲れているだろうからさ!

ジョニー、タップ
私が戻ってきたらさ、また、お洋服や怖い話
聞かせてね!




皆本当に大好きだよ!





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