…7*。
シャワーによる水気なのか、それとも重ねて熱くなった事で生じた汗なのか。
触れ合った身体の部分がしっとりと湿っていた。
絡んでいた手が解かれていくのを、例え背中に回されるとわかっていても寂しいのはなんでだろう。
部屋を冷やすクーラーが温もりを消してしまうのを、名残惜しく感じていた。
「…ふ、ぁ…」
口を開けたまま舌の感触を味わっていると、同時にスルリと背中を撫でる手が、触れた場所にゾクリとした快感を生んでいく。
段々と力を体重をかけてきたケンジに押される形で寝転ぶと、もうこれ以上無いくらい激しくなってきたキスに、口を離して呟いた。
「ふふ。…がっつき過ぎ。」
「…うるへぃ」
ちょっとだけ拗ねた表情を作ったケンジの言葉を遮って唇を甘噛みすると、
「もっとして。」
強請ってきた俺を嬉しそうに笑ったんだ。
「…言われなくても。」
キスの合間に服を脱ぎ捨て、裸に近付く度に体温が上がっていくような錯覚をうけた。
前のような激しさはなくて、ひとつひとつを確かめるようにゆっくりと身体を合わせていく。
「は、…ん…、」
撫でられる度に漏れる息は、小さな喘ぎに変わり。
既に何も纏っていない下半身は、もう固く芯を持って互いの肌にスリ寄せ合った。
ケンジのそれが太股に当たり、ヌルリとした体液が肌を掠める。
もちろん俺も、さっきからケンジの腹に体液を擦りつけながら、微弱な快感に息を漏らしていた。
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