…10*。
グルリと円を描くように回される指に身震いしながら、少しでも違和感を消そうと必死に手を動かした。
ぐちゅぐちゅと耳に入る水音を発するのは、一体前からなのか後ろからなのか。
「…あっ…は…ぁ…ぁん…」
着々と増えていく指が中でバラバラに動き解していく。
もうそこは快感が濡れて、動かされる度にキュッキュッと指を締め付け始めた。
「…ん、ああぁっ！…あっ、あっあっ…！」
「くっ、」
不意に前立腺を撫でられて大きな声を上げると、無意識の内に激しく擦り合わせてペニスから一緒に白濁を放った。
「んっ…ぁ、」
先走りの比じゃないくらいドロドロに濡れた手で、何度か上下を繰り返すと、ぷくり、と白い液が先端からこぼれ落ちていく。
快楽に濡れた瞳でケンジと目を合わせ、応えるように口付けて。
優しくとろけるようなキスだったが、入ったままのを大きく動かされ鼻から抜ける息を漏らした。
「はぁ…、」
「…、…ふ…」
数㎝だけ離れた唇を熱い息で湿らせて、その距離を埋めるように啄むキスを繰り返す。
ゆっくりと倒された身体が、入ったままの指に刺激され震える。
小さく身を捩ると、出したばかりなのに既に固く芯を持ったケンジのペニスが、ヌルリと滑って肌に当たった。
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