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…7。




「ほら、主役が座んなきゃ始まんないよ?」


いつまでも立ち尽くしたままの俺を手招きするアオイは、とにかく楽しそうに笑ってて。
溜め息を吐くと、その隣に腰を下ろした。





「では!コウジくんの退院を祝して、カンパーイ!」

カン、と缶の縁を鳴らした合図で、俺、ヨシキ、ケンジ、カイリ、アオイの順にテーブルを囲んた飲み会が始まった。



「つーか、ケンジくんも飲みなよ。」
「…未成年なんで。」
「俺の酒が飲めないってのか!」
「いい加減にしろ。」



まだ少ししか飲んでないはずなのに、執拗にケンジに絡むヨシキにチョップをくらわすと「ちぇ」なんて拗ねている。

ヨシキの絡み酒は相変わらずで、


「馬鹿ヨシキ、保護者に怒られてやんの。」
「教育的指導!」
「黙れカイリ!」
「な、なんで俺だけぇ〜?」


そんなヨシキをアオイがからかって、ついでに便乗したカイリをヨシキが怒鳴る。

慣れ親しんだ軽いやり取りが楽しくて、笑いながらケンジを見ると、ケンジも楽しそうに笑っていた。


…良かった。

安堵したのは、ケンジのそんな楽しそうな顔を見たのが久々だったからだ。


入院中も勿論笑顔は見せていたが、それはどこか空々しい作り笑いで…。


…俺の所為だよな。


浮かべていたはずの笑顔が消えて、すぐに落ちてしまう自分が情けない。





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