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…2。




誰かに言われて意識するなんて、そんな経験今までない。

ヨシキの言葉をあっさりと受け入れたのは、多分それが真実だったからだ。


この数日間、ケンジを見るたび胸が苦しくて、熱くって…。
確実してしまった。
認めるしかなかった。



…ケンジが、好きなんだ。



助手席に座ったケンジの後ろ姿を見つめながら、その距離がどこか寂しくてそっと溜め息を吐いた。
その様子を隣に座った母さんが見ていた事にも気付かずに。






高速を降りてしばらく走ると、見慣れた風景が窓の外を流れはじめた。

車内では他愛のない会話が溢れ楽しかったけど、心の中はこれから独りになる事で寂しさでいっぱいだった。



キッとタイヤが鳴って着いたのは見慣れたアパートだ。
凄く久々に感じて、懐かしさと寂しさで苦笑いしながら車を降りる。


「…じゃあ、これが荷物ね。」
「うん…。」


トランクから出てきた荷物を手渡され、眉を下げて頷くと、違和感を感じて首を傾げた。


…あれ?


手渡されたのは確かに俺の荷物だ。
でも、トランクにはまだ荷物が積み込まれてて、当たり前のようにそれがケンジの手に渡った。

「じゃ、よろしく。」

…何がよろしくなんだろう。


やんわりと微笑みながらケンジに荷物を渡した父さんに首を傾げていると、


「…新学期の前日には戻ってこいよ。」


父さんの言葉に思わず目を剥いた。





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あきゅろす。
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