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…9*。




「…ふーん。」

大人しく話を聞いていたケンジはちょっと不機嫌な顔をすると、持っていた小瓶を脇に置いた。


「?」
「…もう、他の男の話はいいや。」

「……。」


…あれ?もしかしてヤキモチ?

自分から振ったはずなのに、この話は終わり!と強制的に終了したケンジに微笑むと、それに気付いたケンジはバツの悪そうに唇を尖らせている。



「……何笑ってんだよ…」


…ぐちゅ

「はぁッ…?」


お仕置きとばかりにドロドロの手のひらを俺のペニスにあてがうと、両手で包むように扱き出してきた。



「んっ、ぁあっ!…な、にぃ…?」


ヌルヌルと撫でられる初めての感覚に生まれたのは、驚く程の快感。



「これ?…ローション。」

…ローション?


「ヌルヌルだろ?気持ちいい?」
「んんっ、…あぁ、…ぁ…」


ぐちゅぐちゅと音を立てて上下する手に身震いして、声を上げると、ケンジは耳元で「可愛い」と囁いてくる。

動かす度に広がるローションは、指の間を伝いゆっくりと後ろに流れていく。
温められ生温いものが肌を這う感触は、恥ずかしいけど気持ちがいいものだった。



「…ふ…ぁ、なんでぇ、…なの持って…」
「だから、アオイさんがくれたんだって。」



さっき言っただろ?なんて悪戯っぽく笑う顔は、いつもより幼く見える。
それでも、どこか野性的で色っぽいのは何でなんだろう。




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