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『蒼く続く空…』
…10。



「何?好きなヤツでも出来たの?
なんだ、相談料かよ。」

呆れた。
プレゼントで協力してもらう魂胆か…。

しかし、好きなヤツがいることを言うだけでここまで緊張してどうするんだ?

告白なんてしたらそのまま心臓が止まってしまうんじゃないか…。


「んで?」
「え?」

「それで、どうしたいわけ?」

そう言うと激しく首を振り、俺を見た。


「何かしたいわけでも、
して欲しいわけでもない!!」

…びっくりした。

コイツがこんなにはっきりと話したのは始めてだ。

「何怒ってるんだよ。」
だけど怒られるような覚えはない。


「本堂が好きなんだよ!!」


…え?
俺…?

頭が、真っ白になった。

「…っ!違う!違うんだ!」

俺の強張った顔を見るといきなり腕を掴んできた。

「! 放せ!」
酷く傷付いた顔をしていたが、それどころじゃない。


「…悪いけど。」

押し殺した声でそう言い放つのが今の俺には精一杯で…
俺は逃げる様にその場を駆け出した。


一度も振り返ることなく…。





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