…4。 …朝比奈、待ってるかな。 時間指定はなかったけど、なかなか来ない課題にやきもきしているかもしれない。 筋肉痛で違和感がある体を引きずるように脱衣所に入ると、さっさと済ませてしまおうとTシャツを脱ぎ捨てた。 「っ!!?」 …何だこれ。 ふと視界に入ったTシャツの下。ちょうど胸の辺りに見慣れない模様があるではありませんか! …え?マジでこれなんなの? 日焼けしてない白い肌に、赤ってよりは少し茶色がかったポツポツがいっぱい。 まあ、ポツポツっていうにはちょっと大きすぎるけど。 昨日はこんなのなかったよな?と困惑しつつ、もっとよく見るべく鏡の前に立ってみた。 「…………。」 …なんだろう。 何となく見覚えがある気がする。 例えるなら鬱血痕? こう誰かが吸い付いたみたいな…。 「!!?…まままままさかっ!」 …これって、もしかして!もしかしなくても… 「…キスマーク!!?」 一体いつの間に付けられたのか、付けられたキスマークは一個二個じゃない。 ざっと視ても大小合わせて十は軽くある。 もしかして目出し帽達が?と思ったけど、俺の記憶が定かなら目出し帽子達は、ローションを塗ったり触ったりはしたけど、キスマークが付くような事はしていなかった筈だ。 [*前へ][次へ#] [戻る] |