…21。 これ以上話をぶり返させてたまるかと、冷や汗を流しながら朝比奈に向き直った俺は、 「あ、朝比奈、もう帰って…」 「ごめん!」 いいよ、って最後まで言わせてもらえませんでした。 あはは。 朝比奈も無限も空気読もうよ〜。 なんか俺、泣きそう…。 「は?」 朝比奈の謝罪に声を上げたのはもちろん無限。 …ですよね、なんかもう色々諦めました。 「なんでお前が謝んの?」 もっともな疑問に口を噤んだ朝比奈は、自分の失態に今更気付いたみたいです。 はい、遅いよ? 「あぁ、そういや初授業ってE組…」 そこまで言って無限も覚ったらしい。 はい、遅いよ!(二回目) 「……」 「……」 「……」 何度目かになる微妙な沈黙は、ぶっちゃけ空気読めなかったお前らの所為だから。 本当、俺の平和はどこに行ったんだろう。 なんか色々こんな筈じゃなかったんだ。 今日は初授業で、予定ではそれをバッチリと決めて。 無事に出来たよおめでとう俺!と胸を張って、今日のランチはちょっと豪華に食堂で頂いちゃったりして。 なのに…、 「…おい夕陽、お前なにしてんだよ。」 「は?…つーか無限には関係ねぇだろ。」 ……はぁ、なんでこんな事になったんだろう。 [*前へ][次へ#] [戻る] |